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「セーラー プロシック」のレビュー

 セーラーのプロシック、Fニブです。

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(1)ラルゴとヴィーヴォの違い

 私が購入したプロシックは、Largo(ラルゴ)とVivo(ヴィーヴォ)とある内の、ラルゴの方です。

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 ラルゴとヴィーヴォの違いは、キャップと胴軸に施された光線彫りが細かいか大きいかの違いです。模様の細かいヴィーヴォは、私がすでに持っている「AURORA オプティマ ソリッドシルバー」とデザインがかぶる感じがしたので、ラルゴの方を買いました。

(2)外観

 プロシックの最大の特徴は、胴軸がロジウムコーティングされていることです。実はよく調べずに買いに行きましたので、ロジウムプレート知って、少なからず驚きました。てっきり、真鍮軸なものとばかり思ってました。

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 ペン先はともかく、胴軸がロジウムコートされた万年筆を買うのは初めてですから、その点だけでも、プロシックを買ったことの満足感は得られました。

(3)ペン先、書き味

192  ペン先は14kの中型です。つまりプロフィットスタンダードやプロギアスリムと同じです。

 14kニブはセーラーの21kニブに比べれば固めですから、筆圧の強い人や大量筆記する人には向くでしょう。21kニブの柔らかさが苦手という人もいますし、初心者に合っているのは14kニブの方でしょう。

 ただ、ペン自体の大きさから見ると、プロギアなどのように大型21kニブがついている方が自然に思わなくもありません。このプロシックという万年筆自体、趣味性の高いモノですから、個人的には押し出しの強い21kニブを付けて欲しかったところです。

(4)キャップのささり方

 プロシックのもう一つの特徴は、キャップのささり方が相当に浅いことです。写真に見られるように、胴軸の後ろの黒い部分までしかささりません。ちょうど、DELTA ドルチェビータと同じです。ですから、キャップを 後ろにつけた場合、相当に全長が長くなります。

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 人によって感覚が違うでしょうが、プロシックはキャップをささない方が書きやすいと思います。私は元々、ほとんどの万年筆でキャップはささない派ですから、その点は気にはなりませんでした。こういう仕様になっているのは、キャップがこすれることによって、胴軸のロジウム鍍金を剥がさないためかもしれないと想像してます。

(5)筆記バランス

 重さは38gなので、金属軸としては普通の重さでしょうか。前述の理由もあって、キャップをささずに書けば、それなりに大量筆記も可能な重さだと思います。

 ただ、胴軸のロジウムプレート部分は、かなり滑りやすいです。私はネジが切られた辺りを持つので問題ないですが、かなり後ろの方を持つ筆記スタイルの人の場合、持ちにくく感じる恐れはあります。

 全体のフォルムは、完全な円柱型になってます。プロフェッショナルギアも比較的直線的なフォルムを持ちますが、プロシックの方がより直線的で、国産万年筆としてはかなり特徴的な外見を持ちます。

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(6)ロジウムコーティング

 気になる点としては、胴軸のロジウムプレートです。真鍮の下地に光線彫りを施し、ロジウムプレート仕上げをしているわけですが、傷がつくことで簡単に剥げたりしないか、というのが少し心配です。

 なにせ、ロジウムは非常に高価な金属ですから、ロジウム鍍金は薄くなるのが普通です。ですから、カランダッシュなどでは、真鍮にシルバーを厚く鍍金した後に、薄くロジウム鍍金を施す、といった手法がとられている製品もあります。このプロシックの場合は、真鍮に直接ロジウムなのか、あるいはそうではないのか、気になるところです。真鍮の地金を丁寧に鏡面仕上げしてエッジを丸めているとか、あるいはロジウムがそれなりに厚く鍍金されているなど、十分に工夫されているならば、安心なのですが。

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 今のところ、私のブツには傷や剥げなどの問題は出ていませんが、いずれにせよ、あまり持ち歩いて荒っぽい使い方をしない方が良さそうです。

(7)総評

 総合的に見た場合、このプロシックの存在意義は、3万円という比較的低価格で、胴軸がロジウムプレートである、という点にあると思います。その点に価値を見いだす人ならば、このプロシックは買いだと思います。

 一方、ロジウムの独特の光り方が好きじゃない、傷を気にせずガシガシ使いたい、という人ならば、他の万年筆を買った方が良いでしょう。私はシルバーなど、外見が金属の万年筆が結構好きなので、プロシックは満足しています。

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※スペック一覧
・重さ 全体:38g キャップ:17g キャップなし:21g 首軸:4.5g
・長さ 全長:13.7cm キャップなし:12.3cm 後尾にキャップ:16.6cm
・太さ 首軸最小径:9.5mm 首軸最大径:10mm 胴軸先端:11.5mm 胴軸後端:10mm キャップ:14mm

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