カートリッジで万年筆を使うときの注意点
カートリッジ式の万年筆の場合、どうしてもニブ内の洗浄がおろそかになりがちです。
吸入式や、コンバータで使う場合、インクの吸入作業をするとき、インクがニブ内をそれなりの勢いで流れます。その際、紙くずやインクカスなどのゴミがニブとペン芯の間などから取り除かれたりします。ですから、吸入式・コンバータ式では、比較的ニブ内におけるインク・紙詰まりなどの問題が発生しにくいと言えます。
それに対して、カートリッジ式ではそうした効果は期待できず、ニブがインクカスや紙くずで詰まりやすいです。
ですから、両用式でカートリッジを使う場合、あるいはカートリッジ専用の万年筆を使う場合は、定期的に流水で万年筆のニブを洗うことが大切です。
(もちろん、吸入式やコンバータ式では、流水による洗浄が必要ない、という意味ではありません。)
もしロットリング洗浄液を所有している場合は、それを使うと効果てきめんです。
実際、私が大学生の時にヤングプロフィットをカートリッジで使っていた頃、インクが全く出ない、という症状になったことがありました。流水で洗っても全くダメで、結局買い替えて使ったものの、それもまたインクが出にくくなりました。
その後、社会人になってから、いろいろな万年筆を購入するようになり、それらヤングプロフィットは机の引き出しの奥にしまわれたままでした。
しばらくして、ニブは抜くことが出来るということを知り、あるとき、ヤングプロフィットのニブを抜いてみました。すると、ニブとペン芯の間に、紙くずがたまってました。それが原因で、インクが出なくなっていたのです。
ペン先をティッシュで拭うことがあったのも、問題を悪化させた原因だと推測してます。ペン先を拭うときは、布の方が望ましいと言えます。
そこまでの事態に陥ると、流水で洗ってもゴミを取り除きにくくなります。ですから、特にカートリッジ式の万年筆は、定期的に流水で洗うことが大切だと言えます。
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