ペリカン万年筆におけるペン芯ズレ問題
前回の記事で、ペリカンのニブユニットを外して、シリコンスプレーを塗布することについて書きました。その時、ペン芯ズレが生じていないかどうか、確認することが肝要です。
ペリカンのニブユニットは回転させて外すわけですから、ニブに対してひねりの力が加わるわけです。それ故、ニブユニットを外して組み直したとき、ペン芯ズレの問題が発生しやすいのです。特に現行のペリカンはペン芯ズレが生じやすいようです。
写真の状態がペン芯ズレと言われる状態です。ペン芯ズレが生じた場合、ペン先のイリジウムに段差が出来てしまいますから、書き味が悪化します。
ペン芯ズレが生じた場合は、指で横からニブを押してやって、正しい位置にニブをセッティングしましょう。
ペン芯ズレが生じているかどうかは、肉眼で分かることもありますが、微妙なペン芯ズレの問題はルーペを使わないと分からないことが多いです。10~20倍程度のルーペを使って確認した方が良いでしょう。
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コメント
左のルーペは私も写真をやっていたときにポジフィルム
の確認をするときに使っていました。
15倍ですが(^^;
それにしても、ここまでずれたことはないですね。
鉄ペンの場合は差し込みのものが多いので時々ずれ
を調整しますが。
ペリカンでは今のところ経験が無いです。
投稿: ZEAK | 2008年7月24日 (木) 17時25分
あ、私のも15倍ですので、たぶん同じ物だと思います。ポイントが余ってましたから、ヨドバシカメラのカメラコーナーで購入しました。デジカメ全盛時代になってますから、こうしたルーペを使う人も少なくなってきているのかもしれません。
ペリカンの現行品は、リングが金属になってますから、ここまで豪快にズレることはないですね。
ペン芯ズレの写真を撮るために、わざとずらそうとしたのですが、ペリカンでは分かりやすくずれなかったので、パイロットにご登場願いました。パイロットの場合ペン芯奥にある半透明の部品を抜いてやれば、簡単にペン芯ズレさせられますので。(汗)
投稿: もきゅすけ(管理人) | 2008年7月25日 (金) 01時56分