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「KING CROWN 孔子 克己復礼」のレビュー

 北京オリンピック記念の中国万年筆レビューの第2弾です。KING CROWNの孔子記念モデル 克己復礼、Mニブです。

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 KING CROWNというブランドはDUKEが出資して出来たものらしいですから、実質はDUKE万年筆と言っていいでしょうね。


(1)外観

 この万年筆の最大の特徴は、万年筆の中央部が竹で出来ていることです。
 竹軸と言えばセーラーの竹万年筆が有名ですが、セーラーとは違い、この万年筆は胴軸の中央部だけが竹軸です。竹万年筆としての竹らしさ、完全性という意味ではセーラーに劣りますが、首軸などが一般的な万年筆の形をしているだけに、使いやすい、持ちやすいというのはこちらだと思います。

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(2)ドルチェビータとの比較

 この万年筆は、全体的なフォルムがドルチェビータに似ていると思います。以下の写真はドルチェビータ・ミディアムと並べて撮ったものです。太軸の円柱形であること、キャップが黒いこと、胴軸の後ろのキャップがささる部分の形、などが似ています。

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(3)ペン先、書き味

159  ニブは大型の鉄ペンで、ガチガチです。書き味的にはごく普通の鉄ペン、という印象で、特筆すべき所はないです。インクフローは良く、問題はありません。
 首軸は金属なので、首軸部を持つ人や汗かきの人などは、滑りやすいと感じる恐れがありますので、注意が必要です。


 中央部が竹で、首軸が金属という構成のため、キャップをつけない場合、重心が前よりになるため、書きやすいという面があります。その一方、キャップは重めのため、キャップを後ろにつけて書くと、今度は一気に重心が後ろ目になります。
 自分の好みのバランスに合わせて、キャップをつけるかつけないかを選ぶと良いでしょう。


(4)デザイン

 "孔子記念モデル"の名にふさわしく、キャップには孔子の図柄が彫り込まれています。中国万年筆らしさが出ていて、良いと思います。

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 その反対側には「克己復礼」という孔子の言葉が刻印されてます「自分の欲望に打ち勝ち、社会の規範に従って行動すること。」という意味だそうです。

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 これは、万年筆に対する物欲を抑えよ、という私に対する戒めでしょうか。(^^;

161  天冠にも文字らしきものが見えます。クリップやキャップの上下にはグレカパターンが彫り込まれています。



(5)嵌合式

 キャップは嵌合式です。聞いたところによると、この孔子万年筆には新型があって、それは少しデザインが違い、またキャップはネジ式とのことです。ただ、詳細は分かりません。
 インクの吸入方式は両用式です。

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(6)付属品

 箱には孔子の絵と"仁者愛人"の言葉があります。そして、付属品として、"論語精選"が書かれた木製の巻物が付属してます。

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(7)総評

 竹軸に孔子の図柄という、中国らしさのある万年筆だと思います。
 低価格の鉄ペンらしく、書き味という点では平凡で、褒める点はあまり見あたりません。ですが、価格も高くはないですから、外見が気に入ったという場合や、中国らしさが感じられる万年筆が欲しい、という方にはオススメできます。

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※スペック一覧

・重さ 全体:61g キャップ:28.5g キャップなし:32.5g 首軸:11.5g

・長さ 全長:14.8cm キャップなし:13cm 後尾にキャップ:17.4cm

・太さ 首軸最小径:11mm 首軸最大径:12mm 胴軸先端:15mm 胴軸後端:12mm キャップ:16mm

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万年筆 / 感想・レビュー (低価格品・他)」カテゴリの記事

コメント

最近の中華万は、かつての模倣(コピー)商品とは別ラインで、個性的なものを
作っていますね。
最も、ペン先の供給は難しいのでしょうが。
それに、価格帯も安いので、発想等が良ければ良いのでしょうね。

投稿: ZEAK | 2008年8月18日 (月) 18時52分

 英雄なんかは、あいかわらずパーカー45互換みたいのをつくってるみたいですね。以前に書いたスライド式コンバータも、パーカーのそのものみたいですし。
 最近、中国万年筆がマイブームですが、そういうのにはさすがに興味ないですね。
 なにせ、人口がやたら多くて万年筆の生産量もやたら多いですから、その中にはなかなかオリジナリティのあるものも探せば見つかります。そういうのを最近は狙って買ってます。
 一番の難点は、購入手段が限られることですね。いくつかのネットショップかオークションかでしか買えません。もうちょっと購入手段が多様化すると嬉しいのですが。

投稿: もきゅすけ | 2008年8月19日 (火) 19時43分

ZEAkさんのコメに反しますが・・・
私の購入しましたカンガルーというメーカーのペンはデュオフォールドクロワゾネにそっくり
キャップに付いている二重リングの位置、全長、全長にわたる太さほかクリップ以外は見た目そっくり。
一つ大きな違い   セルロイドなのですが モザイク模様 綺麗なカナリアイエローとはほど遠い。 それと手にしてみると50g以上有りましょうか 重たい(>。<)
キャップを被せての筆記など使用とも思わない。

しかししかし、このコメ欄、写真を貼ることが出来れば是非とも皆様にお見せしたいと思うくらいです。 ^^;

投稿: ペン芯のカス | 2009年1月18日 (日) 00時45分

 ペン芯のカス さん、こんにちは。

 50gとはかなり重めですね。私が持っているもので一番重いのは、カスタム748ですが、それと比較しても、最重量級と言えるでしょうか。
 私は原則としてキャップは外して書くので、その点では、多少重いのでも許容できます。ただ、重心がヘンな位置にあったりすると、重さにかかわらず書きにくくて困るんですよね。逆に重心が適当だと、重さも気にならないのですが。

投稿: もきゅすけ | 2009年1月19日 (月) 00時39分

50gはzeakさんがネジキャップの回転数でリポート寄せていらっしゃる物です。
三回転ちょっとのもの。
私のは二回転と1/12位です。ここら辺が制作時期の違いか、制作誤差かなんてことも中国だけに気になります。 ^^;

キャップを付けずに書くもので、それほど重く感じません。
基本 中華万は重たい(>。<) 細いペンでも真鍮ボディにラッカー仕上げで肉を薄く仕上げる技術がまだなんでしょうか?

基本的に サファリ程度の重さでも後ろに重心が行くのいやな物でキャップを付けません。
日本の製品はバランスいい物 多いと思います。

もきゅすけさんあるいはここをご覧の皆さん、お伺いします。

モンブランの№32なるペンを持っていてとっても気に入っています。軽くて細くて・・・私太字好きですが・・・柔らかで・・。
叔父にもらった物で いつ頃の時代の物かなど 皆目分かりません。
情報をお持ちでしたら どなたかお聞かせ下さい。

投稿: ペン芯のカス | 2009年1月22日 (木) 22時07分

 ペン芯のカス さん、こんにちは。

 言われてみれば、中華万は重いのが多いですね。金属を使った方が安定した製作が出来るんでしょうかね。

 モンブランのビンテージについては、私はあまり知らないです。すいません。基本的に現行ばかり買っているもので。(^^; 私が万年筆に興味を持った頃には、すでにモンブランはブランド化していて、イマイチお買い得に見えないので、私はモンブランは一本しか持ってないんですよね。情報集めについてもさっぱりで。(^^;

 モンブランに関しては、万年筆評価の部屋( http://pelikan.livedoor.biz/ )さんの所で質問されると、たぶん詳しい方がたくさんおられると思います。火曜日が質問コーナーになっていますので、そちらで質問されると良いかもしれません。

投稿: もきゅすけ | 2009年1月23日 (金) 18時46分

もきゅすけさん、早々の返信を頂戴しましてありがとうございます。
おっしゃるとおりだとおもいますよ。
149を買うのなら、もきゅすけさんがお持ちのマリーナ・ピッコラの方がよっぽど価値が感じられます。
これ 美しい。ご紹介頂いたモンテヴェルデのデズニコラボの方が美しい。
 字を書けば国産三社の方がって感ずる方も多かろうと思います。

って、ブランド品で高いからではなく シャネルだかのグループ傘下ってのが気に入らないから ついつい余計なことを言ってしまいます。アハ( ^^;
 中華万ですが 金属の多用もございましょうし、さきにお書きしました製品についてはセルロイドを薄く削る技術上の問題、あるいはその工程を意識的に省いているものかと思われます。
外寸がデュオフォールドと寸分違わず 方や20g代後半 一方は50gって数字は!


投稿: ペン芯のカス | 2009年1月24日 (土) 03時54分

 モンブランは、リシュモングループの傘下になってから、ちょっとおかしくなった感じですよね。146とか149は、どちらかと言えば実用向きの万年筆だったのですが、それがアクセサリ化しているというのは、やはり似合わないですよね。モンブラン自体の品質は悪いとは言えませんから、元の路線に戻って欲しいのですが、さすがに難しいですかね。

投稿: もきゅすけ | 2009年1月25日 (日) 03時19分

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