« セーラーから"グランザス ネオ (GlanzAus neo)"が発売に | トップページ | 「英雄 H3000 金線細工」のレビュー »

WATERMAN 「エキスパート」のレビュー

 ウォーターマンの「エキスパート レッドGT」のEFと、「ブルーCT」のFです。

1424

(1)筆記バランス

 エキスパートのニブは鉄です。鉄ペンというと廉価版という印象が強いですが、このエキスパートは1万5千円の価格にもかかわらず、鉄ニブです。

 ではお買い得ではないのか、と言えば、そうではないと考えます。エキスパートは軸バランスが絶妙で、とても使いやすい万年筆だと思います。金属軸ですから若干重めですが、軸バランスが優れているために、重さを感じさせない筆記が可能です。

 キャップ無しでも後ろにキャップをつけても、どちらでもバランスは良好です。

1426

(2)ペン先、書き味

188

 ウォーターマンらしく、ペン先は超ガチニブです。万年筆に柔らかさを求める人には向きませんが、実用としてガシガシ書くには向いています。ペン先が小さいのも、殴り書きするにはプラス面だと言えます。

 イリジウムの研ぎは丸研ぎで、左右のひねりへの許容度が高く、万年筆初心者にも扱いやすいと言えます。

 ウォーターマンのEFは、舶来万年筆にしては、比較的細めです。とは言え、クロスほどの細さではありませんが。

(3)嵌合式

 キャップは嵌合式で、さっと使いたいときに使える便利さがあります。後ろにキャップを指すときも、カチッと嵌るため、安定感があります。嵌合式の万年筆には、まれに気密性の低い物がありますが、このエキスパートは問題ありません。

189

(4)コンバータ

 私が使ってきた限りでは、コンバータには不満があります。ウォーターマンのコンバータは、普通に使っていても、インクがピストンの後ろに回りやすいのです。洗えば済むこととは言え、気になる点ではあります。

187

 また、カレンを使っていたとき、インクが漏れるということがありました。調べてみると、コンバータの口の部分にクラックが入っていました。もしかしたら私の使い方に問題があったのかもしれませんが、個人的にはあまり印象が良くありません。

(5)レッドGTとブルーCT

 私はレッドGTとブルーCTの二本を持っています。これは私には珍しいことで、基本的に私は同じ万年筆は買いません。ブルーCTは、私が万年筆を買うようになってすぐに購入しました。その時は私の細字趣味を自分でも理解していませんでしたので、Fを購入しました。その後、もっと細いのが自分の好みだと分かってから、レッドGTのEFを購入したという訳です。

190


 字幅の違いを別にして、レッドGTとブルーCTとでは、私は圧倒的にレッドGTの方が好きです。赤い胴軸と金のリング&クリップ、そして黒い樹脂部分が良い感じで調和が取れていると思います。ニブもバイカラーで派手です。個人的には、エキスパートはレッドGTとブラックGTが良いデザインだと思います。

 これは私が派手好みということが影響してますね。スタイリッシュ・クールなのが好みという人は、ブルーCTの方が好みに合うかもしれません。

(6)総評

 エキスパートは、その名の通り、ビジネスマンが仕事用にガシガシ使うのが似合う万年筆だと思います。金属軸の鉄ペンですから、荒い使用にも向いてます。

 非常に軸バランスの優れた、完成度の高い万年筆で、オススメの一本です。

1425

※スペック一覧

・重さ 全体:32.5g キャップ:10.5g キャップなし:22g 首軸:4g
・長さ 全長:14.2cm キャップなし:12.6cm 後尾にキャップ:15.1cm
・太さ 首軸最小径:9mm 首軸最大径:11mm 胴軸先端:12mm 胴軸後端:8mm キャップ先端:13mm キャップ後端:8mm

|

« セーラーから"グランザス ネオ (GlanzAus neo)"が発売に | トップページ | 「英雄 H3000 金線細工」のレビュー »

万年筆 / 感想・レビュー (外国産)」カテゴリの記事

コメント

ウォーターマンの鉄ペンは良いですよね~
私の場合感じのはねやはらいで引っかかりを感じるので、ほんの少しだけ調整の必要がありますが良く出来たペン先だと思います。
ただお値段がねぇ。。。この価格帯で他人に勧めるときは舶来品好きじゃなければセーラーのプロフィット&プロギア勧めてしまいますが(^_^;)

投稿: どーむ | 2008年8月30日 (土) 09時59分

 どーむさん、こんにちは。
 ウォーターマンの場合、なぜか鉄ペンの方が人に勧めやすいブツが多いような気がします。エクセプションとかはさすがに人に勧めにくいですし。ルマン100なんかがあったころは、それを勧められたのですが。
 エキスパートの場合は、個人的にはあの胴軸の石畳調の模様が好きなのでプッシュしたいですね。ただ、ウォーターマンはまだ頑張っている方ですが、最近のユーロ高もあって、どうしても国産の方がお買い得に見えちゃいますね。

投稿: もきゅすけ | 2008年8月30日 (土) 21時42分

私は国産の金ペンと迷いましたが、持ち易さとバランス、質感でエキスパートを取り寄せしました。

投稿: にいやん | 2010年3月16日 (火) 22時41分

 にいやん さん、こんにちは。

 ウォーターマンは鉄ペンですけれど、実用的でいいですよね。ウォーターマンの場合、ニブが硬めですので、金でもあまり変わらないのも確かなのですが。(^^;

投稿: EF Mania | 2010年3月20日 (土) 20時09分

鉄ペンでナメていましたが、エキスパートの書き味はすばらしいですね。ただ、コンバーターがすごく使いづらいと思っていました。そうしたら本サイトを拝読して、これはウォーターマンの特性であることがわかりました。ありがとうございます。

投稿: RINZEN | 2015年4月 5日 (日) 16時11分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« セーラーから"グランザス ネオ (GlanzAus neo)"が発売に | トップページ | 「英雄 H3000 金線細工」のレビュー »