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パイロット「カスタム レガンス」のレビュー

 パイロットの「カスタム レガンス」 ブラウン、Fニブです。

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(1)外観

 国産万年筆は、比較的地味な外観のモデルが多いです。ですから私のように、細字が好きで、しかも派手な外観が好き、という人間にとっては、悩みがとても多いです。そんな中、レガンスはイタリア万年筆のような綺麗な色の軸で、とてもありがたい存在です。私が持っている国産万年筆の中では、派手さという点ではプロギア・モザイクとタメを張る存在ですね。

 →「セーラー プロフェッショナルギア モザイク」のレビュー

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 レガンスは、ブラック、レッド、ブルー、ブラウンの4色展開です。レッドやブルーは、私がすでに持っている他の万年筆とかぶる意味合いがありました。それに比べれば、ブラウンは他にあまり類例のない色合いでしたので、私はブラウンを購入しました。ユニークさを重視するならブラウン、派手さが好みならレッドやブルー、シックさならブラックを選ぶと良いのではないでしょうか。

(2)ペン先

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 ペン先は5号ニブで、カスタム74系と同じです。基本的にガチニブで、しなりはあまりなく、高い筆圧も受け止めてくれるニブです。筆圧の高くなった現代人に合っているとも言えますね。万年筆は初めてという人でも、使いやすいと思います。

 インクフローはとても良く、特にパイロット製インクを使うと出過ぎるぐらいに出ます。ですので、インクの出が渋くて困ることはないのですが、一方で使う紙によっては字がにじみがちになります。細字ニブの特徴については、以下のリンク先を参照してください。

 →国産万年筆 / 三社の細字の特徴と違い

(3)筆記バランス

 レガンスは軽めの万年筆です。私は大量筆記するときによく使います。キャップをつけてもつけなくても、どちらでも快適に筆記できます。軸の太さも平均的で、万年筆の入門用としても適しているのではないでしょうか。

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(4)モデルチェンジ

 レガンスは数年前にモデルチェンジしました。旧レガンスと新レガンスとでは、色々な点が違います。まず、旧レガンスはカスタム74と同じくバランス型ですが、新レガンスは上下が平らなベスト型です。ちょうど、セーラーの「プロフィット21&プロフェッショナルギア」の関係と同じです。

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 また、旧レガンスは伝統的な丸玉クリップなのに対し、新レガンスはすらりとした印象です。リングの形も異なります。金トリムと銀トリムの違いもあって、新レガンスの方がクールな印象があります。

 軸の柄は、旧レガンスはプロギアモザイクのように、黒い部分が多く、深みがあります。それに対し、新レガンスは明るい部分が多く、より派手なのはこちらですね。大理石風と言って良いでしょうか。明るい部分が光に反射してキラキラして、とても綺麗です。材質はプロピオネイト樹脂です。

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(5)その他

 キャップはネジ式です。吸入方式は両用式で、コンバータはCON-20、50、70のすべてが使えます。吸入量の多いCON-70が使えますから、持ち歩いての使用でも、インク切れの心配が少なくて安心です。

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 それから私の個体だけだと思いますが、首軸部後端のゴムリングが外れてしまいました。特にそれによる弊害はありませんが、少し気になる点ではあります。

(6)総評

 国産万年筆としては数少ない、派手な色柄万年筆として、貴重な存在です。プロギアモザイクは、販路も出荷数も限定されていたのに対して、レガンスはいつでもどこでも手に入れられます。軸の色合いは、どちらかと言えば旧レガンスの方が好きだったのですが、全体のフォルムやクリップの形などは新レガンスの方が好みですね。

 とても美しく、使いやすい万年筆です。2万円と価格も手ごろですから、派手な見た目の国産万年筆が欲しい、という人にピッタリの万年筆です。

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※スペック一覧

・重さ 全体:22g キャップ:8.5g キャップなし:13.5g
・長さ 全長:13.3cm キャップなし:11.8cm 後尾にキャップ:14.8cm
・太さ 首軸最小径:10mm 首軸最大径:11mm 胴軸最大径:12mm 胴軸最小径:8.5mm キャップ先端:14.5mm キャップ後端:11mm

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万年筆 / 感想・レビュー (国産)」カテゴリの記事

コメント

国産で派手で太軸が欲しいどーむも困ります(w
グランザスが久しぶりに国産でヒットでしたが、比較的細い軸が多いんですよね>国産

投稿: どーむ | 2008年12月 8日 (月) 16時45分

色は違いますが、所有する万年筆がけっこうかぶっているようです。
旧レガンスの青、現行レガンスの青、プロギア・モザイクの黒を持っています。
中でも旧レガンスの青はものすごくきれいで気に入っています。ちょっと若者受けしない気もしますが。

プロギア・モザイクの生産再開の噂があるそうですね。
私の手の大きさやペンの持ち方では、プロフィット21では短すぎ、キングプロフィットは大きすぎますので、通常の樹脂でいいからモザイクのサイズのを定番化して欲しいと思っていました。モザイクの生産再開なら言うことありません。

最後に、以前、プレジデント透明が海外と首都圏限定だというお話をしましたが、神戸のナガサワ文具センターが取り扱いを始めたそうです。この調子で各地の大手文具店で扱ってくれればいいなと思っています。

投稿: yuband | 2008年12月 9日 (火) 00時52分

 どーむ さん、こんにちは。

 国産で太軸と言えば、プロギアやプレジデント、カスタム748、キングプロフィットといったところでしょうか。まあ、どれも地味なのには違いないですね。(^^;
 私は最近細軸趣味になってきているので困らないのですが、太軸で派手となると、確かに選択肢は少なそうですね。

投稿: もきゅすけ | 2008年12月10日 (水) 04時53分

 yuband さん、こんにちは。

 旧レガンスの青も綺麗ですよね。昔に近くの文房具屋で、青と赤の混合の旧レガンスがずっと売れ残っていて、買おうかどうか迷っていたんですよね。悩んでいる内に売れてしまって、今から思えば惜しいことをしたな、と思ったりもしてます。
 旧レガンスは確かに地味ですけど、深みがあるのはこちらですよね。コンウェイ・スチュワートにも似たような柄のがあったりしますが、さすがにあれは高価格に過ぎるので買えません。(^^;

 プロギアモザイクが生産再開の噂というのは驚きです。報画堂では、部品がなくなったなど書かれていたので、もう完全に廃番かと思ってましたが、もし再生産されるなら、赤を買いたいですね。
 ただ、最近の細字趣味から言うと、私にはちょっとモザイクは太すぎかな、と思わなくもありません。まあ、モザイクは見た目に比べてかなり軽いので、太さに比して、大量筆記も出来るので愛用してますが。

 プレジデント・トウメイは、首軸が金属で低重心、という点で、少し注目してます。オリジナルのプレジデントは重心が後ろ目なので、書き心地が違うなら、手に入れてみようかな、とも思ってます。ただ、完全透明は、派手好きという私の趣味からは少し外れる点がネックだったりします。

投稿: もきゅすけ | 2008年12月10日 (水) 05時25分

Hello,

I am trying to find this Namiki Pen, could you please help me? Thank you very much

投稿: Rani | 2016年11月16日 (水) 09時21分

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