ペリカン万年筆のペン先品質が向上か
ブログ「Penペン草子 万年筆初心者の断想」さんの記事によれば、ペリカン万年筆のニブの品質管理が向上したという話題が出ています。
→ペリカンのニブ クオリティー向上とイタリックニブの登場 (Penペン草子 万年筆初心者の断想)
▼品質のバラツキ
これはなかなか興味深い記事です。
ペリカン万年筆は人気のあるブランドですが、そのニブ品質のバラツキについては色々言われることが多いブランドでもあります。セーラーのペンクリニックで、持ち込まれることが一番多いのはペリカン万年筆だという話も聞きます。もちろん、販売数が多いという要素も考慮に入れる必要があるでしょうけれど。
ペリカン万年筆のニブ品質のバラツキが本当にあるのかどうか、もしあったとして、それはどれくらいなのか、というのはユーザーの視点からはなかなか分かりません。ただいずれにせよ、ペリカンがニブの品質管理に力を入れるというのは歓迎すべき話であります。
「ペリカン万年筆はニブのバラツキがあるから、通販買いではなく店頭で自分でチェックして買うべき」という意見も聞きます。今回のペリカンの取り組みで、通販買いでも安心して買えるぐらいの状態が生まれればいいですね。「地方に住んでいるから、通販しか購入手段がない」という人もいますし。
▼これでEFが細ければ…
ちなみに、私が持っているペリカン万年筆で、唯一問題があったのは、M1000です。イリジウム部分にバリでもあったのか、筆記しているとたまにペン先が引っかかって、インクが飛び散ったのです。それは自分で調整して直しましたが、それ以外は特に問題はないですね。
細字好きの私にとっては、ペリカン万年筆における一番の問題は、EFがあまり細くないことですね。舶来万年筆が太めなのは承知しているのですが、ペリカン万年筆は他の外国メーカのEFと比べても、太めだと感じます。Fとの差がほとんどない個体も多いですね。
私がペリカン万年筆を購入するときは、何本も店頭のEFをチェックして、その中で一番細いのを選んで買います。ただそれでも限界があります。できれば、今回のペリカンによる 「新しいニブ生産設備の投入」 によって、EFが十分に細くなってくれれば嬉しいのですけれど。
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コメント
こんにちは。
これが確かなら、いいことですね。
私もペリカンのニブのひどさには頭に来ているクチです。
学生の頃からバイト代を貯めて万年筆を集めてきましたが、初めの頃はモンブラン、パーカー、ペリカン等のブランド買いでした。
文具店へパンフレットをもらいに行くと、店員さんがパイロット等の国産メーカーの冊子も出してくれるのですが、店を出るときには外国の有名ブランドのものだけ持っていました。いま思えば非常に失礼なことをしていました。
それが今や国産派になっています。
新規購入は4対1の割合で国産が多いです。
こうなった理由の一つが、ペリカンの製品の中に不具合のあるニブがたくさん混じり出したことです。
15年くらいの期間しか見ていませんが、試し書きでインクが出ないものとか、肉眼で分かるくらいにペンポイントがいびつになっているものとかが増えました。
ネットでたくさんの苦情が出ていますが、いわれのないことではありません。
毎年、私の会社に職場体験の中学生が来るのですが、彼らに半日レクチャーしてやれば、午後からはペリカンの検品担当者より良い仕事が出来るだろう、と本気で思っています。
いまペリカンを4本持っていて、いずれも良品ですが、品質管理が改善したという評価が出るまでは使うまいと決めて、インクを抜いてしまってあります。
これらを使える日が早く来ればいいなと思います。
投稿: yuband | 2009年5月12日 (火) 14時27分
はじめまして。Bromfieldと申します。
昨日より急に私のブログのアクセス数が増え、原因を調べてみるとこちらのブログ経由でアクセスしていただいた方が多数おられると、アクセス解析が示しておりました。そこで、こちらのブログを拝見させていただくと、私のエントリーを紹介していただいていることを発見。拙いブログの記事を紹介していただき、有難うございました。
私は太字好きですが、最近細字万年筆にも興味を持つようになりました。今後は、こちらのブログから、いろいろと学ばせていただきたく存じます。
以後、よろしくお願い申し上げます。
投稿: Bromfield | 2009年5月13日 (水) 10時08分
yuband さん、こんにちは。
私は万年筆を本格的に買いだしてから5年ぐらいしか経ってないので、昔の話は参考になります。ネットではペリカンのニブの品質の話は時折耳にしますが、yuband さんの実体験でも、ペリカンのニブは問題があったのですね。私はペリカン万年筆を買うときには、イリジウムの大きさしか気にしませんので、それで不良品に当たらなかったのは運が良かったのかもしれません。(^^;
今回の話で気になったもう一つの要素として、ペリカンはちゃんと自社でニブを作っていたというのもあります。外注しているのでは、という話も耳にすることがありましたが、ちゃんと自分の所で作っていたと知って、ちょっと安心しました。
投稿: もきゅすけ | 2009年5月13日 (水) 23時09分
Bromfield さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。Bromfield さんからコメントいただけて、恐縮です。Bromfield さんのブログは開設されてしばらくしてから、ずっと拝見しておりました。色々参考になることが多く、楽しみに読んでおります。
らすとるむ さんが調整されたペリカンの細字ニブの話と写真は興味深く読みました。私も素人のまねごとで、ニブを細く研ぐことはあるのですが、ああも上手く研ぐことはなかなか出来ないですね。もっと修行が必要ということでしょうか。地金部分も削って薄くする、というのはかなり驚きです。
Bromfield さんのブログをリンクに加えておきました。何か問題がございましたら、おっしゃってください。
投稿: もきゅすけ | 2009年5月13日 (水) 23時37分
拝復。リンクのリストに加えていただき、有難うございました。私の方にも、こちらのURLをリンクに加えてよろしいでしょうか。当方にも、何か問題がございましたら、御連絡下さい。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
投稿: Bromfield | 2009年5月14日 (木) 01時36分
Bromfield さん、こんにちは。
はい、それは構いません。これからも宜しくお願いしますね。
投稿: もきゅすけ | 2009年5月14日 (木) 05時12分