コンウェイ・スチュワート 「Dandy Red Whirl」 が届く
イギリスの The Writing Desk に注文していたコンウェイ・スチュワートの Dandy が届きました。模様は Red Whirl 柄です。5月の末に届いていましたが、評価するためにしばらく使っていましたので、記事掲載が遅れました。
この Dandy は、以前に行われていたコンウェイ・スチュワートの春セールを利用して購入しました。セールの詳細は、以下の記事に書いてあります。
→コンウェイ・スチュワートの廃盤品セールが実施中
(※セールは終了しています)
■Dandy を選んだ理由
セール対象の「58」「Dinkie」「Dandy」「Duro」の中で、Dandy を購入することに決めたのは、その軽さと細さが第一の理由です。
私はすでに「100」を持っています。なので、100との違いが大きい万年筆を選ぶことにしました。58は基本的に100と同じ外見の万年筆ですから却下です。Dinkie は違いが大きいですが、さすがに小さすぎますので、対象外です。
残ったのが Dandy と Duro です。100 は基本的には気に入っているものの、首軸が太めで、これ以上太いのは辛いと思っていましたので、太軸の Duro よりも 細軸の Dandy にすることにしました。
実際に届いた Dany を使ってみると、とても軽くて扱いやすく、100 との書き味の違いがハッキリしていて、満足です。上手く使い分けられそうです。
(関連記事)
→コンウェイ・スチュワート 「100 Yellow Whirl」 が届く
■Whirl (渦) 模様
次の選択は色柄です。今回も前回と同じく Whirl 模様にすることにしました。以前の記事にも書きましたが、私の中で Whirl 模様がマイブーム中ですので、迷うことなく決めました。いくつかある Whirl 模様の中で、今回はちょっとエキセントリックな所がある Red Whirl にしました。私は派手目の柄が好きですから。
実際に届いた万年筆は、写真の通り綺麗で満足です。心配していた Whirl 模様の個体差についても、渦が全体にバランス良く描かれていて、一安心です。
クリップはちょっと変わった方式でキャップに付いていますね。キャップリングは、超シンプルな二重リングです。もうちょっと凝って欲しいというのが正直な所です。
■思惑外れの首軸
と、ここまでは満足な点を書きましたが、一つ大きな不満点が Dandy にはありました。それが首軸です。見ての通り、首軸が胴軸と同じ模様で作られておらず、共通タイプの黒一色の首軸なのです。
これは、個人的にはかなりな落胆ポイントです。100 の首軸が胴軸と共通で、その美しさに惚れ込んでいましたので、Dandy もてっきり同じ仕様だとばかり思っていたのです。The Writing Desk の注文ページの写真も、そういう仕様を思わせるものでしたし。
これはどういうことなのかとネットを色々と検索したり、The Fountain Pen Network などを見てみたりしましたが、首軸の仕様に関してはよく分からないですね。実物の写真を見ても、首軸が胴軸と同じ Dandy もあれば、私のと同じ 黒首軸の Dandy もありました。Dandy 以外でも、他モデルでも同じような異なる仕様が見られました。
う~ん、これはどういうことなんでしょうね。ネットをさらっと見て回っただけなので、現状では結論は出ません。途中からそういう仕様に変わったのか、あるいは Red Whirl の Dandy では首軸部の在庫がすでになくなっていたのか、詳細は不明です。しかしいずれにしても、私が持つ個体が黒い首軸なのは現実であり、ちょっとガッカリです。もし実物を見て選んだ場合は、私は間違いなく、首軸が胴軸と同じ柄なのを選びます。それぐらい、こだわるポイントなのです。
前回の 100 の首軸部の模様の件といい、今回の Dandy の首軸の件といい、ネット通販での購入は難しい面がありますね。特にコンウェイ・スチュワートは日本では情報が得にくいですし、メーカ自体も半分は手作り的な要素を持つメーカでもありますし。
やはり万年筆はできることなら、実店舗で実物を見て買うのが最適なのは間違いないでしょうね。とは言え、内外価格差がとんでもなく大きく、なおかつ販売している実店舗を見つけること自体が難しいコンウェイ・スチュワートの場合は、海外からのネット通販購入のメリットが大きいのは確かです。ですから、難しい所です。私の財布の事情から言うと、海外通販だからコンウェイ・スチュワートが買える訳ですし。メリットとデメリットを比較勘案して、自身で判断することが重要でしょうね。
■価格と関税
今回の春セールでの Dandy は VAT抜きの送料込みで £195.04 で、クレジットカードへの請求額は 28,883円 でした。ポンド円のレートは上下の動きが激しいので、請求時のレートは運次第なのですが、3万円以下で買えたのはラッキーでした。
そして今回は、なんと関税が請求されませんでした。個人輸入の場合、課税対象額(商品代金×60%)が1万円以下になる場合は関税はかかりません。しかし今回の場合、約3万円の商品ですから、税金がかかるはずなのですが、課税されませんでした。
個人輸入時の関税は見逃される場合がある、とは聞いていましたが、個人輸入3回目にして、ついに見逃されました。数千円の額とは言え、得した気分になりますね。(^^;
(関連記事)
→海外通販したヤード・オ・レッドの万年筆が届く
■まとめ
春セールを利用することで、希望の柄の万年筆を3万円以下の低価格で手に入れられたので、満足感が高いです。とても軽い万年筆で、大量筆記時に活躍しています。
ただ、首軸の仕様だけは残念です。もちろん、大多数の万年筆がそういう仕様なので、特別この Dandy に問題があるというわけではないのですが、やはりコンウェイ・スチュワートには首軸も色柄であることを期待してしまいます。胴軸の柄が好みなだけに、画龍点睛を欠くの感は否めません。
改めて、ネット通販の難しさを痛感した次第です。
なお、ペン先や書き味、100 との比較などに関しましては、記事が長くなりましたので、次回の記事にて詳細を書きたいと思います。
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コメント
しかしいつもながらコンウェイの軸は派手な模様ですなぁ。
コレが首軸まであってこそなのに、残念でしたね。
投稿: どーむ | 2009年6月17日 (水) 23時14分
もきゅすけさん、またお邪魔します。
いや~、美しい軸の万年筆ですね。私はもきゅすけさんマイブームの「Whirl 模様」に苦手意識があったのですが、これは画像を拝見しただけでビビっと来るものがありました。ネイビーの軸にピンクがかったレッドって、非常にブリテッシュな取り合わせですよね。
さて、首軸の仕様ですが、実はうちのチャーチルも、広くweb上に流布しているハート穴無しのスタイルではなく、いたってノーマルなペン先の物が届きました。もしかすると、コンウェイの工場は品質管理が非常におおらか(悪く言えばザル)で、少ない本数を制作する度、アリ物の素材で間に合わせても「仕様のうち」としているのではないか、などと根拠もなく思っています。
もきゅすけさんもリングに関しておっしゃっていますが、こういう細部の質感が、軸の美しさに見合うくらい作り込まれていると、もっともっと広く愛好者のいるブランドになるのになぁ、と惜しい気もします。
しかし、Red Whirl 良いなぁ。私は100を持っていないので、そちらでこの柄があればGETしちゃおうかなぁ、などと物欲を刺激されています。
投稿: フリップ村上 | 2009年6月17日 (水) 23時42分
どーむ さん、こんにちは。
コンウェイ・スチュワートの万年筆にも、それなりに地味な模様も一応あります。ただ、私自身が派手な万年筆が好きだというのと、「せっかく海外から買うのであれば、普通じゃないのを買おう」という思考が働いて、えらく派手目なのを購入することになりました。
首軸の件は、ネット通販の陥穽に見事に嵌ってしまいました。国内のネット通販でも、不良品が来て交換してもらったことがありますが、これは不良品とは言えませんから、そういう手段をとるわけにもいかず、ガッカリ落ちとなってしまいました。難しいですね。
投稿: もきゅすけ (管理人) | 2009年6月18日 (木) 21時09分
フリップ村上 さん、こんにちは。
Red Whirl を購入するとき、写真だけでは実物のイメージが分かりにくい面がありますから、ちょっと不安に思ってました。しかし、実物も綺麗な模様で、一安心でした。ただ、赤い渦模様は、ちょっとエキセントリックな面がありますから、人によって好みが分かれる模様かもしれません。ちょど、ペリカンの「ピカデリーサーカス」に近い感じですね。
ただ、この Red Whirl は、基本的にはもう廃番の模様で、RichardsPens.com などを見る限り、Bespoke Service でオーダーしないと、手に入れられないみたいです。私が一本目のコンウェイ・スチュワートを購入したときも、この Red Whirl に惹かれたものの、廃番模様ということで諦めたことがあります。今回の春セールでは、普段なら Bespoke Service でしか購入できないモデルや色柄が購入できるということで、この Red Whirl を購入したというわけです。
フリップ村上 さんのチャーチルでも、微妙な仕様の違いがあったのですね。在庫管理が大らかという仮説は、確かに納得がいきます。それが原因かもしれませんね。あのペリカンでも、倉庫から茶縞が見つかってそれを利用して M400SE 茶縞 を販売する、ということがあったばかりですし。
在庫管理の大らかさといい、微妙な手作り感といい、そうした点が大手メーカーと違う点と言えるでしょうか。ただ、それが味と言えなくもないので、きっちりしたメーカになると、それはそれで寂しいかも。(^^; もっとも、品質などの点から言うと、しっかりして欲しいのは確かですが。
投稿: もきゅすけ (管理人) | 2009年6月18日 (木) 21時45分
もきゅすけさん、こんにちは。
現在もThe Writing Deskにはコンウェイのスペシャルオファーのページがあってまだ注文
できるようなんですが、これは春のセールとはまた別のセールなんでしょうか?
投稿: port123miguel | 2009年6月22日 (月) 03時29分
port123miguel さん、こんにちは。
ありゃ、確かにまだ The Writing Desk の Special Offers のページは生き残ってますね。
The Writing Desk の News Letter では、春セールは5月いっぱいだと書かれていましたし、トップページからの Special Offers ページへのリンクも外されていましたので、てっきり Special Offers のページは 404 Not Found になってるものだとばかり思って、確認してませんでした。RichardsPens.com でもコンウェイ・スチュワートのセールは終了してますし、さすがにセールは終わっていると思うのですが、どうなんでしょうね。実際に Special Offers のページから注文できるのか、受け付けてもらえるのかは、実際にやってみないと不明ですね。
コンウェイ・スチュワートは、良く言えば大らか、悪く言えば大雑把なところがあります。セールの期間が終了していても、実際に注文したら受け付けてくれた、という展開になっても驚きません。(^^;
う~ん、どうしましょうかね。Special Offers へのリンクを外しておいた方が良いのかな。ちょっと考えてみます。
投稿: もきゅすけ (管理人) | 2009年6月22日 (月) 15時56分
こんにちは^^
このペンを見ていると、夏休みに夜市で買ってもらったヨーヨーを思い出してしまいました。
綺麗な柄の中からどれを選ぶか真剣に悩んでいたなあ~
今は色とりどりの万年筆の中から何を選ぶか真剣に悩んでいて、
対象物は変わっても根本的には変わってないのだなと(笑)
このように違う色で模様が入っていると、合わせるお洋服や持ち物にも幅ができるのでいいですよね。
投稿: USA | 2009年7月 5日 (日) 12時34分
USA さん、こんにちは。
派手な万年筆を追い求めた結果、多少の派手さでは満足できない体になりつつあります。(^^; 今回の Red Whirl しかり、アウロラのエイシアしかり、かなり変わっているデザインに物欲が向くようになってしまいました。とはいえ、まだペリカンのピカデリーサーカスへの物欲はわかないので、症状も末期というわけではなさそうです。(^^;
私の場合、洋服や持ち物はもちろん、他の万年筆と並べたときの風景を美しくしたいという欲求が強いです。ペントレイにいくつものペンを乱雑に並べてますので、その時に多様な色彩が目に飛び込んでくるというのに、幸せを感じます。
投稿: もきゅすけ (管理人) | 2009年7月 6日 (月) 07時08分