WATERMAN 「オーダス」 のレビュー
ウォーターマンのオーダス、ピンクインパルスのF字です。
(1)外観
オーダスは、胴軸にアーティスティックな模様が描かれた、ポップな万年筆です。派手目な色が多く、どちらかと言えば女性向けと言えるでしょうか。今年にも、新たなデザインがいくつか追加されました。
円とスクエアを組み合わせた独特のラインを持つキャップは、全体にスタイリッシュな印象を与えることに成功していると思います。
(2)ペン先
ニブはウォーターマンらしく、小型の硬い鉄ペンで、ビジネスシーンでガシガシ書くのに適しています。ペン先の研ぎも他のウォーターマンと同じく丸研ぎで、ひねり書きに対する許容度が高く、万年筆に慣れてない人でも扱いやすいと思います。
丸研ぎということもあって、舶来のF字にしては細めに書けますね。
(3)筆記バランス
胴軸の材質はウォーターマンらしく、真鍮がベースです。しかし全体で19gですから、軽快に使えます。キャップは胴軸の後端に付けられます。ただキャップは軽くて短いですから、つけてもつけなくても、そんなに筆記バランスは変わらないですね。私はキャップをつけずに使います。
私は首軸の上のリング上の部分を持って筆記します。ちょっと凸凹になっていることが滑り止めになって、いい感じです。
(4)その他
キャップにはクリップがありませんので、胸ポケットにさすには不向きです。また、デスク上で転がりやすいので注意が必要です。ただ、キャップトップが四角に近い形になってますので、その形状が多少は転がり止めになってます。
キャップは嵌合式です。嵌合式にありがちな気密性の低さはあまり見られません。インク吸入方式は両用式です。
(5)総評
ポップで手軽に使える万年筆です。価格も安いですから、デザイン的に気に入ったモデルがあれば、気軽に使える万年筆として重宝すると思います。そこそこ細字が書けるというのも、細字好きとして嬉しい所です。
黒軸のいかにも万年筆然とした外観の万年筆は好きではない、という方なら、ピッタリの万年筆だと思います。若い世代の人なら、こういう万年筆の方が職場で目立たなくていいかもしれません。
※スペック一覧
・重さ 全体:19g キャップ:4g キャップなし:15g
・長さ 全長:13.1cm キャップなし:12.5cm 後尾にキャップ:14.5cm
・太さ 首軸最小径:7.5mm 首軸最大径:10mm 胴軸最大径:12mm 胴軸最小径:8mm キャップ先端:12.5mm キャップ後端:14mm
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コメント
はじめまして。
いつも楽しみにブログ拝見させて頂いています。
1つ気になった点が、オーダスは両用式ですので
コンバーターは使えると思うのですが。
実際に手元にあるオーダスはコンバーターを使用していますよ。
投稿: | 2009年8月24日 (月) 10時52分
こんにちは。情報ありがとうございます。とても助かりました。
私の手持ちのオーダスでは、他のエキスパートやエクセプションなどに比べて、コンバータの入りがかなり緩かったので、すっかりカートリッジ専用だと思いこんでいました。デフォルトでコンバータが付属していないのも、そう思いこむ理由の一つだったかもしれません。
しかし、それも言い訳ですね。間違ったことを書いてしまいまして、申し訳ありません。間違いに対する素早いご指摘には、感謝しております。これからは、間違いのないように気をつけようと思っています。
投稿: EF Mania | 2009年8月24日 (月) 12時49分
実にあでやかですねぇ。
ウォーターマンの例に漏れず、真鍮軸なんですね!知りませんでした。
投稿: 二右衛門半 | 2009年8月25日 (火) 07時10分
二右衛門半 さん、こんにちは。
男にもかかわらず、派手好きなのでピンク色を選んでしまいました。(^^;
私も真鍮軸と知ったときは、ちょっと驚きました。ウォーターマンの樹脂軸と言えば、フィリアスやクルトゥールなどのごく一部ですので、真鍮軸の万年筆を作る方が得意なのかもしれません。
投稿: EF Mania | 2009年8月25日 (火) 17時54分