ペン先を使い切ったヤング・プロフィット
万年筆のペン先には、硬い金属であるイリジウムがついていますから、そう簡単には摩耗しません。ただ、私が使ってきた万年筆の中で、唯一1本だけ、使い切った万年筆があります。それが、大学時代に使っていたヤングプロフィットです。
(関連スレ)
→ヤングプロフィットの"TIGP"表記
■一本主義
大学生時代はお金がなくて、これ一本で勉強してました。嵌合式の鉄ペンで、価格が安く使いやすかったので、愛用していました。今では想い出の一本です。ノート取りやレポートの作成などで酷使した結果、ペン先を使い切りました。まるで刀でスパッと切ったみたいに、イリジウムが鋭角に削れています。
削れている方向を見ると、ちょっと斜めになってます。今の私は、ひねり書きの癖を矯正しようと奮闘中ですが、このペン先を見ると、ひねり書きは大学生の頃からの癖だったようです。
今となっては、このヤングプロフィットみたいにペン先を使い切ることはもうないでしょうね。大学生の頃に比べれば、筆記量も減りましたし、何よりたくさんの万年筆を購入して、一本当たりの使用量は減ってしまいましたから。
もっとも、だからといって万年筆それぞれに対する愛着が薄くなったわけではありません。購入した万年筆はみんな気に入ってます。
| 固定リンク
「万年筆 / つぶやき」カテゴリの記事
- セーラーのスリップシール機構はいつから?(2013.10.03)
- 最速の吸入方式? 「syringe-filling」(2013.09.29)
- 「壬辰 暗輝黒龍」の特製コンバーターを使う踏ん切りがつかない(2013.08.17)
- セーラー21Kペン先が好きになってきた(2013.08.11)
- ジャスタス95のCM絵の作者が、大友克洋さんの息子と知って驚き(2013.08.04)
コメント
EF Maniaさん、こんばんは。
勉強不足ですみません。 気になるので教えてくださいますでしょうか?
この、ペン先を使い切ったヤングプロフィットは、書くとどうなるのでしょうか?
それなりに書けるが、カリカリする?? それとも書けない??
また、プラチナの#3776など、最初からペンポイントが付いていないような
感じですが、これも減ってくるとどうなるのでしょうか・・・?
お時間のある時で結構です。 初めて知ったので、とても気になりました。
ちょっとググった程度では、ペン先を使い切ったことに関する万年筆の情報は
見つからなかったので・・・
(まだ勤務先から書き込み・・・)
投稿: luckymarimo | 2009年9月10日 (木) 18時15分
luckymarimo さん、こんにちは。
ペン先がスパッと平らに削れていますが、イリジウムはかろうじて残っていますので、書くことはできます。ただ、平面部分のエッジはとてもとがっていますので、筆記角度が少しでもズレれば、ガリガリの書き味になります。また、字幅も太くなりました。
当時はペン先をルーペで見る、ということをしていませんでしたから、問題の原因はわからなかったですね。ただ、筆記角度が変わらなかったおかげで、かなり長い間その状態で使っていました。
#3776にペンポイントがない、ということはないと思いますよ。おそらく、ニブにイリジウムがつけられた後でロジウムメッキがなされているために、ニブ部分とイリジウム部分の判別がつかないだけかと思います。ロジウムとイリジウムの色も似ていますし。また、国産の細字の場合、ペリカンやモンブランと異なり、ペンポイントが下にぷっくり突き出た形になっていないために、イリジウムがついていないように見えるだけかと思います。
私が大学時代にヤングプロフィットで書いた筆記量は、トンでもない量でした。当時はレポートなども手書きが基本の時代でしたし。司法試験の勉強など、そういう作業をしない限り、#3776のペンポイントを使い切ることはないと思います。
投稿: EF Mania | 2009年9月10日 (木) 19時11分
EF Maniaさん、早速のご返信ありがとうございます。
また、とても詳しく親切に教えていただき感謝です。
なるほど、そういう事だったのですね。 ありがとうございます。
ペンポイントが無いというのは、説明不足でした。すみません・・・
ついている事はしっていたのですが、逆に下に大きく、ぷっくりと
付いている方が、長持ちするという事になってしまうのでしょうか?
しかし、ペン先を使い切るほど、お使い人なった万年筆が、
それほどボロボロな外見でもなく、綺麗な状態で、とても大切に
使われていたのでしょうね。
私もヤングプロフィットが欲しくなってきました(笑)
投稿: luckymarimo | 2009年9月10日 (木) 23時19分
luckymarimo さん、こんにちは。
確かに国産の方が下に突き出ている部分が少ないだけに、イリジウムの容量は少なそうです。ただ、イリジウムの多寡が問題になるぐらいに使い込んだ場合、イリジウムが削れて変形していることが多いので、どちらにせよ万年筆としては寿命なのかと思います。
ヤングプロフィットは思い出の一本です。ただ、鉄ペンですので、プラチナの14Kスタンダードの方が、同程度の価格で金ペンですので、今となっては、どちらかといえば14Kスタンダードの方がおすすめかもしれません。
投稿: EF Mania | 2009年9月11日 (金) 19時47分