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縦書きと横書きとインクかすれの微妙な関係

 私は万年筆が好きなだけに、手書きで書くもののほとんどは万年筆を使って書きます。万年筆は筆圧が必要ないなどの利点もありますが、一方で弱点もあります。その弱点の一つが、インクが乾く前に手でこすってしまうと、手や紙がインクで汚れてしまうという点です。

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 万年筆のインクは一部を除けば水性インクですので、乾きが遅いのはやむを得ません。特に私はインクがドバドバ出る筆記感が好きで、そのように自己調整しているために、インクをこすってしまう問題は気にするポイントです。

■横書きが苦手

 私の場合、手でインクをこすってしまう問題は、縦書きと横書きとで異なります。私は圧倒的に横書きの方が苦手で、気をつけて書いていても、一行の後半部分を手でこすってしまうという事故が多発します。その一方、縦書きではほとんどそういうことはありません。

 このことは他の人も共通のことだろう、と昔は思っていました。しかし、最近になって複数のブログで、「縦書きの方がインクをこすってしまう」という記述を見て、意外に思ったものです。人それぞれなんですね。

 →縦書き用万年筆 (Penペン草子 万年筆初心者の断想)
 →月曜日の調整報告 【 Pelikan 100 14C-F 2本から一本を作る! 】 (万年筆評価の部屋)

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 縦書きか横書きか、どちらが苦手なのかは、それぞれの筆記スタイル(万年筆を持つ位置、万年筆の持ち方、インクの種類や紙質、一行の長さ)によって変わってくるのでしょう。私の場合、横書きの苦手意識が強いあまり、縦書きばかりで書くようになってます。

 最近はWeb、雑誌、ビジネス文書のいずれも横書き全盛ですが、その時代背景に逆行するかのように縦書きで書きまくってます。縦書きで困るのは欧文や数式が混ざる場合ですね。ただ、私の場合はそれらが混じった文を書く機会が少ないために、その点は問題には感じてません。

 いざとなればブロッターを活用することで問題を解決できるのですが、一行ごとにブロッターを使うのも、少し面倒です。ですので、これからも時代に背を向けて(?)縦書き万年筆ライフを楽しんでいこうと思ってます。

 →ブロッター(吸取器)が意外に便利

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万年筆 / 全般」カテゴリの記事

コメント

私の場合、荷重移動のやり方の問題かしりませんが、舶来の大半では縦書きが書きづらいように思いました。
例外はカルティエやS.T.dupontとかかな?
で、インキが手に付くのは止め式ではデフォルトであるため、気にしていません。
ただ、紙に付くのはやっかいですがね。

投稿: 二右衛門半 | 2010年1月31日 (日) 16時22分

 二右衛門半 さん、こんにちは。

 書きやすいのは、カルティエや S.T. Dupont ですか。どちらも一本も持っていないのがつらいところです。(^^; どちらもファッションブランドですから、比較的価格が高めなので、どうしても購入の優先順位が下がるんですよね。いずれは手に入れて、書き味を試してみたいです。

投稿: EF Mania | 2010年2月 1日 (月) 18時17分

はじめまして。

僕は、この間、プラチナの3776「センチュリー」を購入しました。
1万円ですけど・・・。

縦書きで書きまくっておられるとのこと、羨ましい限りです。
なぜって、縦書きで書くと右手が汚れませんか?

作家は手を浮かせて書くのだとか。

どうやれば手を汚さずに書くことが出来るのか、教えてください。

投稿: たいく~ん | 2015年4月13日 (月) 14時57分

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