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「つけペン方式」で万年筆を使う

1234  ビスコンティのインクウェルを購入して、非常に便利だと感じていることを過去記事で書きました。私がインクウェルを便利に使っている大きな理由の一つとして、【つけペン方式】でも万年筆を使っていることがあります。インクウェルを「インクがなくなった万年筆にインクを補充する」という用途以上に活用しているわけです。

 →ビスコンティの 「クリスタル インクポット」 を購入した
 →インクウェルの使い勝手の良さに驚く

■インクたっぷり

1248 私は元々、インクフローが相当にいい万年筆が好みです。細字好きの性向と矛盾するかのようにも見えますが、描線の細さと良いインクフローとを両立させることは、不可能ではありません。「イリジウムの小さな万年筆で、インクがたっぷり出て、細い描線でインクが盛り上がるように書ける」万年筆が好きなのです。『趣味の文具箱 Vol.10』p.90 の定義で言うところの【にゅるにゅる】調整です。

 逆に私が嫌いなのは、「イリジウムが大きいけれど、インクフローを絞り込むことで細字を実現している」万年筆です。私が舶来万年筆より国産万年筆が好きなのは、そのあたりに大きな理由があります。イリジウムが大きめな舶来万年筆では、細字を書くにはどうしてもインクフローを絞ったり、インクフローの渋いインクを使うしかありませんから、私の好みから外れるのです。
 (※右の写真は、上が国産細字、下が舶来細字です。)


 というわけで、私はほとんどの万年筆を、自己調整でインクフローを良い状態にします。ところが、そうした調整を施しても、まだインクフローに不満が残ることが多かったです。「もっとインクフローを!」と求め続けた結果、辿り着いたのが【つけペン】です。

■万年筆を利用してのつけペン

1239 ペン先をドボンとボトルインクに漬けて、軽く布でペン先をぬぐえば、たちまちドボドボのインクフローが実現できます。この方式の良さを見いだしてから日が経つにつれて、このつけペン方式を使うことがどんどん増えています。特に長文筆記をする場合は、超低筆圧でも書けるようにと、つけペンを多用します。

 この「万年筆を使用してのつけペン方式」には、専用のつけペンやガラスペンなどと比べても、メリットがたくさんあります。ペン芯はフィンなどが備えられていますから、たっぷりインクが保持でき、インクのボタ落ちも少ないです。また、つけペンでペン先に供給したインクがなくなっても、元々のインクタンクからのインクが供給されるわけですから、書いている途中でインク切れになって、思考が中断されることもありません。


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 というわけで、私は筆記途中に何度もインク瓶のフタを開けて、ペン先をインクに突っ込むということをするようになりました。そうした万年筆の使用法をやり始めた私にとって、今回購入したインクウェルは非常に便利に感じたわけです。ひょいとフタを開けてペン先をインクに漬けて、またひょいとフタを閉めるだけです。専用のインクウェルを手に入れた今となっては、フタがねじ式のボトルインクはもう使えません。

 ビスコンティのクリスタル・インクポットは、それぐらい私の万年筆ライフには革命的なアイテムになりました。

■つけペン方式が向かない万年筆

 ただ、このつけペン方式が向かない万年筆がいくつかあります。つけペン方式で筆記すると、すぐにペン先からぼたっとインクが落ちるのです。手持ちの万年筆では、パーカーのデュオフォールドとコンウェイ・スチュワートの100が該当します。ペン芯の構造などに理由があるのかもしれません。これらでは、残念ながらつけペン方式は使えないです。

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 →パーカー デュオフォールドにおけるインクのボタ落ち
 →コンウェイ・スチュワート 「100 Yellow Whirl」 が届く

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万年筆 / 全般」カテゴリの記事

コメント

こうなると、付けペン専用のペンが欲しくなってきそうな感じですね。
インキ止め研究会や良識あるヘンタイ倶楽部に続き、また新たなWAGNER内の部会が必要になってきそうです。

投稿: 二右衛門半 | 2010年3月 6日 (土) 22時17分

 二右衛門半 さん、こんにちは。

 つけペンは今まで視野には入れてこなかったのですが、どんな書き味なんでしょうね。ただ、つけペンは軸が地味なのが多いですので、派手な外見が好きな私には物足りなく感じそうです。

投稿: EF Mania | 2010年3月 6日 (土) 23時16分

ガラスペンは派手でっせ!
渋いので言えば、うちには煤竹軸のガラスペンがあります。
お気に入り♪

投稿: 二右衛門半 | 2010年3月 7日 (日) 00時16分

顔料系のインクだと、フィンに残ったのが乾燥してマズいことになりそうな
頻繁なペン芯の洗浄(といってもまめに水洗いで十分?)が必要かもしれませんね
確かにガラスペンにはファンキーな色のやセピア調の渋いもの、ウランガラス仕様のブラックライトで光る憎い奴?なんてのもありますね
でも超細字ってあったっけ?

投稿: ardbeg32 | 2010年3月 7日 (日) 01時32分

本人が便利だと思っているのならいいんですが。
万年筆をつけペンとして常用するというのは、極めておかしな使い方ですよね。

投稿: | 2010年3月 7日 (日) 10時38分

 二右衛門半 さん、こんにちは。

 いろいろと調べてみると、ガラスだけにかなり綺麗なのが多いですね。ガラスだけに、扱いに注意が必要そうです。

投稿: EF Mania | 2010年3月 9日 (火) 23時12分

 ardbeg32 さん、こんにちは。

 私はインクフローがいいのが好みということもあって、顔料系のインクは使いませんので、その点は安心でしょうか。下手にペン先を乾かすよりは、インクの中に頻繁に突っ込む方がもしかしたら安心かもしれません。ガラスペンで細字だと、衝撃を与えると欠けてしまったりしそうで、ちょっと怖いです。

投稿: EF Mania | 2010年3月 9日 (火) 23時15分

 こんにちは。

 確かに、変な使い方と言えば、変ですね。専用のつけペンの場合、書いている途中でインク切れの恐れがあるのがどうも私の好みに合わなそうですので、こうした変則的な使い方をしています。

投稿: EF Mania | 2010年3月 9日 (火) 23時17分

ガラスペン、もちろん瓶の底に海綿を入れておくなどの対策は必要です。
私は大学時代、教室でガラスペンを使ったことがあるのですが、対策を何もしなかったため、もちろんすぐに欠けてしまいました。
アホです、はい。

投稿: 二右衛門半 | 2010年3月10日 (水) 19時53分

 二右衛門半 さん、こんにちは。

 ガラスペンは、やはり扱いには気を遣うのですね。普通の万年筆でも、インク瓶の底にペン先を打ち付けて曲げてしまった、という話は聞きますし。

投稿: EF Mania | 2010年3月13日 (土) 07時32分

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