インクウェルの使い勝手の良さに驚く
前の記事に書いたように、ビスコンティの「クリスタルインクポット」を購入して使っています。実際にインクウェルを使ってみると、事前に想像していた以上に便利で、驚きました。
■インクウェルが便利に使える条件
さっとフタを開けてインクを吸入できるインクウェルは、やはり便利です。今では私の万年筆ライフに欠かせないアイテムとなっています。ただ、インクウェルが合うかどうかは人によって異なるでしょう。
- 一日に何度もインクを吸入する。
- よく使うメインのインクがある。
- つけペンをすることがある。
上の3つの条件を満たしている場合、インクウェルは購入して損はないと思います。その一方、「数日に一度しかインク吸入をしない」という人や「各万年筆で別々のインクを使う」という人は、インクウェルは便利には思わないでしょう。
購入する前は、フタの開けやすさと密閉性の二つこそが重要だと思っていました。実際に使ってみると、それらに加えて 「インクが上面の近いところまで満たせる」「開口部が大きい」 の二つが重要なことが分かりました。開口部が小さかったり、インクの水面が開口部から距離があると、かなり使いにくくなります。その2点は、今回のインクウェルはクリアしてました。
なお、私がインクウェルを便利に感じている理由はもう一つあります。それについては長くなりますので、次の記事に書きます。
■次のインクウェル
今回の「クリスタル インクポット」が便利でしたので、サブのインク用として、もう一つか二つ、インクウェルが欲しくなりました。同じインクウェルを複数買いするのも芸がないですので、他のインクウェルが欲しいですね。いろいろと検索してみみると、FPHでいくつかのインクウェルが売られていて、価格も手頃です。Laban の Crystal Inkwell は、ビスコンティのに似ていて、使いやすそうです。形は無骨ですが、その代わりに安価です。
→Fountain Pen Hospital Accessories (Fountain Pen Hospital)
エル・カスコのインクポットも、価格が手頃ですね。ただ、開口部が小さく、開口部からインクの水面までの距離もかなりありそうです。万年筆を小さい開口部から垂直に差し込まなくてはなりませんから、使い勝手としてはどうでしょうか。実際に使ってみると印象が違うのかもしれませんが、手軽に万年筆のインク吸入に使うのには合わなそうな気がします。
→エル・カスコ インクポット (KINGDOM NOTE)
他にも、モンブランからもインクウェルがいろいろ発売されています。ただ、高級ブランドのモンブランだけに、どれも価格が高そうで、ちょっと予算オーバー気味です。
→Montblanc Meisterstuck Inkwell (Fountain Pen.de)
→Montblanc Inkwell Part1 ・ Part2 (Stationeryの小箱)
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コメント
「モンブラン マイスターピースインク瓶のみ!」というのが1万8千円ですがどうでしょうかね?
あとルビナートの「ルビナート インク壺 252/L-5300」なんてのはお買い得そうですが、ヴィスコンティのやモンブランのと見比べるとどうしても・・・
私はツケペンもしないし万年筆ごとにインクが大抵違うので二つも条件から外れますが、最近入手したプロギアのインクの量の少なさに閉口しておりまして、数日とあけずに吸入することを考えるとルビナートあたりの安いのなら買ってもいいかなという気になっています。
何が腹が立つといえば、メーカーのインクボトルだと蓋を開けた時、口にまあるく開いてるあぶくなんですよね。
アレをパチンと割るとどうかすると机にその割れた飛沫が飛び散って閉口ものです。インクウェルですとそういう問題は解消するでしょう。
投稿: ardbeg32 | 2010年3月 2日 (火) 20時47分
よくよくみると、どちらもsoldoutでしたorz
投稿: ardbeg32 | 2010年3月 2日 (火) 20時49分
インクウェルもおもしろそうですよね。
でも、わたしが欲しいなと思っているものはなかなか入手できそうにありません。
それは別として、ここはバカラの文豪シリーズのインクウェルを手に入れてもらわないと。。
だいぶ昔の限定品でウン十万ぐらいしたと言う話ですが。
投稿: 二右衛門半 | 2010年3月 4日 (木) 07時45分
ardbeg32 さん、こんにちは。
なかなか販売中でいいのがなくて、インクウェル探しは大変です。モンブランのインクウェルは、物としては良さそうなのですけれど、使い勝手はどうなのでしょうね。
セーラーはコンバーターのインク吸入量が少ないので、その点で不満の声は結構聞きますね。特に太字が好きな人にとっては、インク吸入量の少なさは大きな問題でしょう。
インクボトルのあぶくと言えば、あぶくが出来やすいのと出来にくいインクとが違いますよね。パイロットなんかは、インクがシャバシャバなこともあって、あぶくが出来にくい印象があります。インクフローがあまりに良すぎるのも問題であるのですけれど。(^^;
投稿: EF Mania | 2010年3月 6日 (土) 07時07分
二右衛門半 さん、こんにちは。
10万円を超えるインクウェルというのはすごいですね。私は万年筆本体以外にはお金を使わない傾向がありますので、今回のインクウェルは清水の舞台を飛び降りる思いでした。万年筆のトレイなども100円ショップのだったりします。どうもケチくさいですね。 (^^;
投稿: EF Mania | 2010年3月 6日 (土) 07時10分
先日、エル・カスコのインクポット、クロームとゴールド・プレート各1個(新品)を行きつけの国内某有名文具店で入手しました。先に電話で問い合わせてみたら、モンブランは展示品1点のみ(8万円とか!)、エル・カスコなら何個か在庫があるとのことで、すぐに取り置いてもらった実物を確かめ、クローム1点を購入。
帰宅後にインクを満たして最長・最短胴・首軸の万年筆数本に吸入しましたが、ゆとりの深さと蓋開閉のしやすさで使い勝手はまずまず。開口部の小ささもペンの差し込みには問題なく、インクウェル特有の密閉度の低さもかえって薄めの水性インクの濃縮を期待できるぐらいかと。コンパクトながらインクを満たして400gほどの重量と筐体底の広さで、デスク上での安定感もあります。
翌日、件の文具店に1点だけ在庫があったゴールド・プレートを自宅近くの同支店に転送してもらい、追加購入しました。sold outが多いあちこちのサイトで消費税アップ後の価格2点4万1,000円が2万8,000円で買えたのも購入の決め手になりました。
デスク上のオーク材ペンボックスの横に並ぶクロームとゴールドの重厚感はなかなかのもので、インク吸入の楽しみが広がります。
投稿: Hungry Bear | 2014年4月23日 (水) 21時42分