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英雄 「2008 ミントグリーン」 のレビュー

 英雄「2008 ミントグリーン」、Fニブです。以前、北京オリンピックの時にいくつかの中国万年筆のレビューを書きました。それ以来、中国万年筆のレビューからご無沙汰でしたが、上海万博を記念してレビューを書きたいと思います。この万年筆は、海外のネットショップである ISellPens.com で他の万年筆と一緒に購入しました。Yahoo!オークションでもたまに出品されているのを見かけます。

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(1)外観

 ミントグリーンに白いかけらが散りばめられたような胴軸デザインの万年筆です。この万年筆を購入した第一の理由は、この薄緑色のパステルカラーです。私はこうしたパステルカラー色の万年筆が大好きです。実際、同じくパステルカラーの「モリタ限定 プロフェッショナルギア」も愛用しています。ミントグリーンは少し透き通っていて、散りばめられた白いかけらはいい具合に立体感が感じられ、好印象です。

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 説明書によると、胴軸の材質は「人工大理石」だそうです。調べてみると、ポリエステルとアクリルを混ぜたものや、ポリエステルをガラス繊維で強化したものなど、色々と種類があるみたいですね。いずれにせよ「大理石のような外観を持った樹脂」と考えれば良さそうです。

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(2)ペン先

 14金のバイカラーニブです。最近はどのペン先もガチニブの傾向がありますが、それでもこのペン先の堅さはかなりのものです。しなりは全くありませんから、コリコリ系の書き味です。

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 手に入れたときのペン先は強烈にスリットが締まっていて、インクフローの良いパイロットインクを使ってもほとんどインクが出ないぐらいでした。とても実用にならないほどでしたので、切り割りを広げようとしましたが、ペン先の堅さのためにかなり苦労しました。鉄ペン並みの調整の難しさでした。

 ただ中国産らしく、国産F字に近い細さで書くことが出来る点は、細字好きとしては満足です。

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(3)筆記バランス

 47gと少し重めの万年筆です。特にキャップが25gと重めですので、キャップを後ろにつけると多少リアヘビーです。キャップをつけなければ22gとそこそこの重さですので、私はキャップを挿さないで使っています。

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 首軸は模様があって多少の滑り止め効果は発揮してくれますが、金属ですので、私のように乾燥肌タイプの人は滑りやすいと感じるかもしれません。

 →滑りやす い金属首軸への対処

(4)装飾

 キャップには龍をあしらったような金の模様と「英雄◎HERO 2008」という言葉が描かれています。クリップも派手ですし、首軸の HERO の浮き彫りも自己主張が強めです。この辺り、いかにも中華万年筆らしいアクの強さがあります。かなり好き嫌いの分かれる意匠だとは思いますが、私はこういうのもアリだと思います。それは「H3000 金線細工」という強烈な個性を持った万年筆をすでに持っているからかもしれませんが。

 →英雄 「H3000 金線細工」 のレビュー


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 インクの吸入方式は両用式です。ゴムをペコペコ押すタイプの多い中華万年筆ですが、これには回転式のコンバータが付属していました。

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(5)総評

 ミントグリーンのパステルカラーが涼やかな印象を与え、とても気に入ったデザインの万年筆です。パステルカラーの軽い印象とは異なり重めの万年筆ですので、第一印象とは少し異なる筆記バランスかもしれません。外観が綺麗で気に入っているのですが、14金ニブにもかかわらず鉄ペンのような平凡な書き味で、もう少し金ペンらしさを出して欲しかったというのが正直なところです。

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             ※スペック一覧

            ・重さ 全体:47g キャップ:25g キャップなし:22g
            ・長さ 全長:14.2cm キャップなし:12.4cm 後尾にキャップ:16.5m
            ・太さ 首軸最小径:8mm 首軸最大径:11mm 胴軸最大径:12.5mm 胴軸最小径:9.5mm キャップ先端:14mm キャップ後端:14mm

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万年筆 / 感想・レビュー (低価格品・他)」カテゴリの記事

コメント

HEROでも綺麗なのあるんですねぇ(うん、綺麗です!)
 先日中国はとある地方都市で万年筆を物色しておったのですが、こんな綺麗なのにはお目にかかれませんでした。
 きっと大都市(上海や北京)ならあるんだろうなぁ…
 で結局中国萬でのHEROは義父が使っていた中古(新古)の昔ながらのタイプを貰って来ました。
 覚悟したより書き味が良かったので安心しましたw

投稿: ともぞー | 2010年6月 5日 (土) 11時05分

Yhaoo!チャイナモールでも中国の万年筆が買えるようになりましたが、流石に送料が高いですね。

投稿: レッドのコッカー | 2010年6月 5日 (土) 11時54分

 >ともぞー さん

 中国万年筆は、モデルの種類が異常なほどに多いですので、まさに玉石混淆という感じです。その中でも、英雄の高級モデルはセンスがいいのが多いと思います。(ただ装飾過剰気味なのが多いのですが。(^^;)
 英雄の高級モデルは、経済発展中の中国とは言え、庶民の手の届く価格ではないですから、なかなか置いていないみたいですね。置いてあっても、ショーケースに並べられておらず、上客が来てから出てくる、という感じだそうです。

投稿: EF Mania | 2010年6月 5日 (土) 18時57分

 >レッドのコッカー さん

 中国からの輸入ですと、どうしても価格の安さを期待しますから、輸入の送料は気になってしまいますね。あくまでお土産気分で購入するのが正解でしょうか。

投稿: EF Mania | 2010年6月 5日 (土) 18時58分

こんにちは
これの、白色バージョンを、結婚式披露宴の署名に使ったことがあります。
ちょっと、ほうっ、といった顔をされました。
人工大理石、とってもきれいですヨねえ。
HIROの高級品は、装飾過剰もいいですし、(螺鈿なんか最高)
セルロイドと仕上げのよさで勝負のと、極端ですが、
どちらも派手で、大好きです。

投稿: 白髪猫 | 2010年6月 6日 (日) 14時59分

 >白髪猫 さん

 白髪猫 さんは白色バージョンの方をお持ちでしたね。白色にも惹かれたのですが、派手好きな私なのでミントグリーンの方を選びました。高級感は白軸の方がありそうですね。
 中華万年筆の高級品は、お金持ち用ということもあって、装飾過剰なのかもしれません。ただ個性という意味で、今の路線は続けて欲しい所です。

投稿: EF Mania | 2010年6月 7日 (月) 04時18分

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