万年筆の洗浄では、パイロットの洗浄用スポイトが便利
最近は、万年筆を洗浄するときにはパイロットの洗浄用スポイトをよく使います。これは以前にパイロット万年筆を購入したときにおまけでもらった「万年筆お手入れセット」に付属していた物です。このスポイトは厳密にはパイロットにしか適合しないのですが、パイロットの以外の万年筆でも差し込んでスポイトをシュポシュポすれば、短時間で首軸内部を綺麗に清掃できます。

■洗浄用スポイト
万年筆は使っていると、筆記時にペン先で削れた紙の繊維がニブとペン芯の間に入り込むことがあります。あるいはボトルインクからのインク吸入時に、インクの固まった滓が首軸内に入り込んだりもします。ですので、定期的な洗浄は欠かせません。基本的には流水で首軸を洗えばいいのですが、より確実を期すなら、こういったスポイトで勢いよく水を出し入れすれば、綺麗に洗浄できます。コンバーターでの洗浄より、手早く洗えるのがいいです。
その他の方法としては、水を入れたコップにペン先を長く漬けておくという方法や、超音波洗浄機を使うという手もあります。しかし前者は時間がかかりますし、首軸が木やマイカルタなど特殊な材質の場合はできません。後者の方法は超音波でメッキが剥げるというリスクがあります。そういうわけで。私はスポイトを使っての洗浄がもっぱらです。
このスポイトは便利ですので、各社に適合するスポイトが欲しいところです。プラチナの場合は、「インククリーナーセット」に専用スポイトが付属しています。また、人によっては、空きカートリッジを使って自作のスポイトを作成している方も多いです。私も製作を考えたことがあるのですが、パイロットのスポイトをいまだに使っています。いずれは作りたいと思っています。
→工作の時間…… その1 (みずうみのほとりから……)
| 固定リンク
「用具・ツール・関連小物」カテゴリの記事
- インク壺「ONIGAMA 宙<そら> by オバタ硝子工房」のレビュー(2018.04.06)
- 霧吹きは、万年筆を扱う上で用意しておくと便利(2013.10.20)
- ミニ万年筆で使える Templar の小型コンバーター(2013.07.13)
- 棚つり防止対策が組み込まれた「新型CON-50」を入手(2013.04.30)
- 紙を立てるメモスタンドを購入(2013.03.03)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント
私の場合はカメラ用のブロアーを使ってますが、コンバーターでちまちまやるより速くていいですよね。
多少口径と違ってもシュコシュコすれば水は流れるので、空きカートリッジも容易はしてあるのですが結局使ってないです。
投稿: チトフ | 2011年1月30日 (日) 00時01分
>チトフ さん
なるほど、ブロアーを使うという手もあるのですね。参考になります。ブロアーなら、パイロットのスポイトが入らない細軸の万年筆でも使えそうです。勢いよく清掃したいですから、シュポシュポするスポイト部分が大きい方が、この用途で使う場合はポイントになりそうです。
投稿: EF Mania | 2011年1月30日 (日) 00時47分
万年筆の洗浄は結構大変ですから、こういうグッズを活用すれば、寒い冬の洗浄も大丈夫ですね。
投稿: レッドのコッカー | 2011年1月30日 (日) 03時04分
>レッドのコッカー さん
今年は特に寒いですから、洗浄も大変です。お湯でないと凍えそうです。今年は百年に一度のラニーニャだそうで、夏の暑さと冬の寒さがより厳しくなりそうです。
投稿: EF Mania | 2011年1月30日 (日) 03時43分
カートリッジの再利用で便利なグッズが、自作できますね。ちなみにピペットの赤いゴムの部分は、
東急ハンズの理科の実験器具等の売り場で、購入する事が出来ます。
また、「100均」で、化粧水移し替え用の、注射器が売ってますので、カートリッジ使用後
良く洗浄し、インク瓶から違う色のインクを注入し再利用する事が出来ます。もう皆さんされてると思いますが・・・。
他に、プラチナのカートリッジには小さな鉄球が入ってます。これを捨てないで、カートリッジをカッターで切り
球を取り出し、コンバーターの中や、他社のカートリッジに入れると、インクのかたより防止になります。
(中学時代はこの球の必要性が理解できず、球を取り出しては、パチンコで小粒の石代わりに
飛ばして遊んでました。(笑))
プラチナのインククリーナーキットの洗浄液の代わりは、ロットリングの洗浄液が便利です。
文具屋の製図用具売り場で手に入ると思います。100ml入りで700円程度です。
セーラーの長原さんが、ペンクリで2倍に希釈して使用されてるのを見て、私も使ってます。
投稿: J-ROADCREW | 2011年1月30日 (日) 05時22分
皆さん色々と工夫を凝らされているんですねぇ…。
私は、人が見ていないところで「吹き矢」方式でやってますよ。首軸に水をためて(微量ですが)口でぷーっと吹いてます。
だから、私がヤフオクで何か出品しても入札しないように(笑)
投稿: しまみゅーら | 2011年1月30日 (日) 15時27分
>J-ROADCREW さん
東急ハンズはいろいろな物がそろいますので便利ですよね。私の近くでは心斎橋店が大きい店舗ですので、よく利用します。ただ訪れてしまうと、ステーショナリー関係の物をついつい購入して散財してしまうのが玉に瑕です。(^^; 百均のスポイトでは、ダイソーのを愛用しています注射器タイプよりもスポイトタイプの方が使いやすいと感じています。口が細いのを見つけるのが意外と大変でした。
プラチナの金属球を利用しての棚釣り防ぎは、他のブログで実行されているのを見たことがあります。ただ、あれをすると使うときにカチャカチャと音がしそうなので、なんとなく実行には移せてません。音がしにくいプラスチック球ですとそういう心配がなくていいのですが、それだと効果が薄そうな気もしますし、難しいですね。
ロットリング洗浄液はどうなんでしょうね。あれは古典ブルーブラックにしか効果がないという説も聞いたことがあり、効果については少し疑問に思っている面が少しあります。ですので、一応持っているのですが、棚の奥にしまったままになっています。プラチナのクリーナーはどういう成分なのでしょうね。少し興味があります。
投稿: EF Mania | 2011年1月31日 (月) 03時16分
>しまみゅーら さん
人力方式とはなかなか豪快ですね。間違って吸ってしまうとえらいことになりそうです。インクがどういう味なのかが分かるという副産物はありますが…(^^;
投稿: EF Mania | 2011年1月31日 (月) 03時18分
苦かったです(笑)
投稿: しまみゅーら | 2011年2月 2日 (水) 12時47分