2011年 万年筆ライフの総決算
年末となりましたので、2011年の万年筆ライフの総決算を書こうかと思います。今年に購入した万年筆は16本で、去年の34本に比べると本数では半分以下になりました。その代わり、一本当たりの価格は高めになっています。各メーカーの基本モデルはだいたい手に入れましたので、今年は高額モデルを狙って購入することが多くなりました。もちろん「10万円以上の万年筆は買わない」という自己制限は守っていますので、極端な高級品の購入はありません。
■国産万年筆への傾倒
今年に購入した万年筆の一覧を見ると、国産万年筆の割合が高いことに気がつきます。私は細字好きですので、どうしても細字が書ける国産万年筆を好む傾向にあるのですが、今年はその傾向がよりいっそう進みました。
その原因としては2つあります。1つは、舶来万年筆で細字を追求することにはどうしても無理があると強く感じるようになってきたことです。今まで舶来万年筆のEF字にとどまらず、EEFや店舗カスタムニブを購入してきましたが、どうしても購入できるモデルが限られますし、いろいろと不満点もありました。そうした中で「細字を購入するなら国産が一番」という、ある意味当たり前の事実に回帰するようになってきたのです。
→デルタの EEF(Extra Extra Fine) ニブの万年筆を入手
→ウェーバリー加工された「ペリカン XXXF ペン先」を購入した
→Bexley 「America the beautiful」 を購入した
→ペリカン 「400 緑縞 EEFペン先」 を入手
そして2つ目の原因は、漆塗りや螺鈿など国産特有の万年筆を好むようになってきたのです。昔はイタリア万年筆のような派手な万年筆ばかり好んできましたが、最近ではそれに加えて、渋い万年筆の良さも感じるようになってきました。そうした理由で、国産万年筆の購入が増えています。
→プラチナ 「セルロイド唐草 沈プラチナ」 を購入した
→パイロット 「変わり塗り 石目」 を購入した
→パイロット 「キャップレス 螺鈿」 を入手
→大橋堂 梨地塗りの万年筆を購入した
→中屋万年筆の 「十角軸 赤溜」 が届く
■現行万年筆への回帰
また、今年はヴィンテージ万年筆を購入しませんでした。去年あたりに一時期ハマったのですが、今年は現行万年筆への購入に回帰するようになりました。知識や修理技術、鑑識眼のない私には、ヴィンテージ万年筆の敷居は高かったようです。
来年の万年筆ライフはどうなることでしょうか。今年は購入した16本中、8本がパイロットの万年筆で、パイロットの年でした。その次がプラチナの3本で、セーラーは1本でした。購入した本数だけでなく、最も使用時間が長い万年筆も、パイロットの「カスタム743」でした。来年もパイロット無双となるのかどうか、各社からの新製品に期待しています。
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コメント
やはり国産は細字に、と言うか和文にもっとも適してると思います。
いつもペリカンM400EFで和文を書くのですが、丁寧に書くときは国産細字。
海外のEEF軸も興味があるがそこまで手が出せていない状態。
アウロラのEFよりも細いんですよね^^;
投稿: だらだらと | 2011年12月30日 (金) 14時10分
自分も細字が好きで、海外よりも国内の万年筆にひかれています。
段々好みが変化していきますね!
投稿: たっくん | 2011年12月30日 (金) 19時34分
今年1年、大変参考になる情報を提供いただき、有難うございました。自分も細字にこだわっていたのですが、今年あたりから、国産も舶来も基本はMを好むようになりました。力を抜いて書くと細くなることに気付いたこと、書き味がやはりMの方がよいことが理由です。特にパイロットのベスト型金属軸に付けられている10号ニブのM(85周年や90周年のニブですが、最近の石目も同じと思われます。)は病みつきになりました。
投稿: ロクリンパパ | 2011年12月31日 (土) 13時15分
>だらだらと さん
たぶんほとんどの人は、アウロラのEFぐらいなら満足できる細さだと思うのですが、どうも私にはアウロラのEFでも太すぎると感じてしまいます。これはもう性分ですので、付き合っていくしかありません。(^^;
漆軸や螺鈿軸も最近は好みになってきていますので、最近はドンドン国産の比率が高くなってしまっています。あと数年は国産無双が続くかもしれません。
投稿: EF Mania | 2012年1月 1日 (日) 09時17分
>たっくん さん
国産好きとしては、同志が増えて嬉しい限りです。万年筆大国の一つに生まれたのはラッキーでした。今後、同じ漢字文化圏の中国万年筆がどういう細字万年筆を出してくるのか、注目していきたいと思っています。
投稿: EF Mania | 2012年1月 1日 (日) 09時24分
>ロクリンパパ さん
こちらこそ、コメント欄への書き込みをありがとうございました。
ロクリンパパさんは中字の方に傾斜されたのですね。確かに書き味という点では、太字の方が良いですね。私も書き味には惹かれるのですが、どうにも細字が書けないと我慢ができない性分で、どうしても細字を求めてしまいます。書き味を重視する場合は、国産のFM字をよく使います。このあたりが、私にとっての字幅の上限と書き味のバランスがとれていると感じます。
投稿: EF Mania | 2012年1月 1日 (日) 09時27分