金ペンの紙当たりの優しさは魅力
最近、鉄ペンの良さを述べた記事を書きましたが、もちろん金ペンには金ペンの良さがあります。金ペンの長所はいろいろありますが、その一つが紙当たりの柔らかさです。
■ニブの違いがもたらすもの
パイロットの kakuno(カクノ)が発売され、私は最近ずっと kakuno を使っていました。細字の国産鉄ペンの特長を生かして、安定した線幅で小さい字を書くことができていました。ただ、長く鉄ペンを使っていると、どうしても手が疲れてきます。ペン先とノートとが当たる衝撃がダイレクトに伝わってくるために、長時間筆記はやや厳しめなのです。実際、先日に鉄ペンを長く使った後に、ジャスタス95をソフト設定で使ったところ、手にかかる負担の小ささに驚いたことがありました。鉄ペンの使用頻度を上げたことで、金ペンの良さを改めて再発見したわけです。
もちろん、弾力性のあるニブは紙当たりが優しいというメリットの代わりとして、線がよれやすいというデメリットがありますので、万能ではありません。鉄ペンと金ペンにはそれぞれ別の長所と短所がありますので、場面に合った使い分けが一番ですね。さらに細かく言えば、金ペンでも硬いニブと軟調ニブ、小型ニブと大型ニブとでは、それぞれ別の特徴があって別個の楽しみ方があります。例えばパイロットの3号ニブは、ペン先が小さくて弾力があるという面白いニブです。
いろいろな万年筆を長く使ってきていますが、最近になっても新たに発見することがあって、万年筆は奥が深いなと感じています。