万年筆 / つぶやき

セーラーのスリップシール機構はいつから?

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 ブログ「万年筆評価の部屋」さんの記事で、セーラーのプロフィットレアロにも、プラチナの#3776センチュリーのようなスリップシール機構に近いシステムが搭載されていることが紹介されています。コメント欄に書かれているURLでも、サイドリバーのサイトで同種の機構が見られることが分かります。

 →セーラー プロフィット・レアロ の分解清掃は考えない方が良い・・・ (万年筆評価の部屋)
 →セーラー×趣味の文具箱 プロフェッショナルギア レアロ 長刀研ぎ スケルトン (サイドリバー)


 この機構はいつからどのモデルに搭載されているものなのでしょうね。私が以前にプロギアのインナーキャップを外してしまったときは、この機構はありませんでした。ですので、レアロからと考えるのが自然でしょうか。せっかくのシステムですので、セーラーももう少し宣伝しても良いのではと思います。ただ、セーラーは元々ペン先の乾燥問題を抱えていたわけではありませんので、宣伝するまでもないという扱いなのかもしれませんね。

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 →プロフェッショナルギアのインナーキャップが外れた

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最速の吸入方式? 「syringe-filling」

 以前に、米国の Eison Pen が開発した「Pump Filler」などの吸入方式を紹介しましたが、Edison Pen は他にも「syringe-filling」という吸入方式の万年筆も製作されています。これは syringe(注射器)という名称から分かるとおり、プランジャーを引っ張ることで注射器のようにインクを吸入する方式です。

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 (※関連記事)
 →Edison Pen の吸入方式「Pump Filler」が興味深い

■注射器方式

 きわめて単純明快で、そしてきわめて早くインクを吸入できる方式です。回転吸入式のように尾部をくるくる回さなくて済みます。機構が複雑ではないために故障の可能性も低そうです。そうした利点があるにもかかわらず、現在はこの方式をほとんど見かけないのはなぜなのでしょうね。何か気づきづらい欠点が何かあったりするのかどうか、気になるところです。

 なお、Edison Pen の syringe-filling の万年筆は、The Belmont Penという名称のモデルとして販売されています。Edison Pen のサイトや RichardPens.com などで購入できます。

 →The Belmont Pen (RichardsPens.com)

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「壬辰 暗輝黒龍」の特製コンバーターを使う踏ん切りがつかない

 プラチナの「壬辰 暗輝黒龍」には、篆刻(てんこく)文字で『壬辰』と表記された特製コンバーターが付属してきました。私は基本的に万年筆を観賞用とすることはなく、すべて使い倒すことにしています。ですので、この壬辰コンバーターも使用するのが筋なのでしょうが、どうしても使う踏ん切りがつきません。コンバーターはすぐにインクで染まったり小傷がついたりと、消耗品的な側面がありますので、どうしても使用するのをためらいます。

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 →プラチナ 「壬辰 暗輝黒龍」 万年筆を購入


 特製コンバーターと言えば、中屋万年筆の「蒔絵入りコンバーター」がいろいろありますが、購入しても使用することは私にはできないでしょう。こうした蒔絵コンバーターはスケルトン万年筆で使うとちょうどいいのですが、私には向かないようです。(^^;

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 →インク・コンバーター (中屋万年筆)

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セーラー21Kペン先が好きになってきた

 最近はセーラーの21Kペン先がお気に入りです。私はいろいろな万年筆を使ってきましたが、長らくセーラーの21Kペン先を使いこなすことができず、苦手でした。ニブが大きくて穂先が長いため、上手くコントロールできなかったのです。しかし徐々に使いこなせるようになり、最近では非常に好きになってきました。自分でも驚きです。

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■21K大型ニブ

 私の万年筆の主力履歴は、「ヤングプロフィット → カスタム74 → カスタム743(※18Kペン先に換装)」というものです。ずっとパイロット系を主力としてきましたが、最近はセーラー21Kも同じぐらいの頻度で使うようになっています。

 私の書き味の趣味・好みはかなり変動しますので、今後もこの傾向が続くのかはわかりませんが、今まで苦手だったニブを使いこなせるようになり、万年筆購入の裾野が広がって嬉しい限りです。


 ちなみに余談ですが、上に書いた「カスタム743(※18Kペン先に換装)」というのは、カスタム743の軸にカスタム748の「18Kバイカラー、15号ペン先」を首軸ごと付け替えたものです。金品位が違うだけだと思うのですが、筆記感やインクフローの感触が好みで、軽い軸のカスタム743に装着して使用しています。

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ジャスタス95のCM絵の作者が、大友克洋さんの息子と知って驚き

 ジャスタス95を用いて壮大な絵を描くさまを記したCM動画が、パイロットのYoutube公式チャンネルで取り上げられ、話題になりました。その絵の作者が『AKIRA』などで知られる大友克洋さんの息子であるSHOHEI(大友昇平)さんと知って、驚きました。

 →万年筆だけでこの仕上がり 大友克洋さんの息子・SHOHEIさんの絵がすごすぎる (ねとらぼ)

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 元々、SHOHEIさんはボールペンで絵を描かれている方だそうです。今回はボールペンをジャスタス95に持ち替えて描かれましたが、どのようなご感想をお持ちになったのか、興味のあるところです。メイキング動画を見ると、絵心のない私ですので本当にすごいなと感心します。

 →パイロット 「ジャスタス95」 を購入

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アウロラの「マットブラック調のペン先」が欲しい

 書斎館の入荷予定の中に、アウロラの「88 ブラックデモンストレーター Nera」がありました。この万年筆のペン先はマットブラックでコーティングされた独特のものです。このペン先はとても魅力的で、とても物欲が刺激されている逸品です。

 →AURORA ブラック デモンストレーター Nera (Pen Boutique 書斎館 Aoyama)

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■Matte Black Nib

 この万年筆は海外では1年前から発売されていたもので、てっきり日本未発売かと思っていました。ブログ「スティログラフィカ - イギリスでの万年筆生活備忘録」さんは昨年に購入されてレビューを書かれています。

 →Aurora black demonstrator nera (スティログラフィカ - イギリスでの万年筆生活備忘録)

 私はアウロラの大型ニブの万年筆は3本持っていますが、どれもゴールドトリムです。万年筆のペン先は金色か銀色がほとんどですので、それ以外の色のペン先はとても惹かれます。しかもこのneraは光沢のあるブラックではなくてマット調で、とても渋くていい感じです。

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 最近は金価格の高騰のために金以外の素材のペン先が増えていますが、色の方も多様化して欲しいです。私の手持ちの万年筆で変わった色のペン先としては、カスタムオーダーした中屋万年筆の「十角軸赤溜」があります。これはルテニウムメッキしてもらいました。また、マット調に加工されたペン先としては、パイロットの「バンブー」があります。こうした万年筆がレギュラーラインで増えてくれると嬉しいですね。

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 →中屋万年筆 「十角軸 赤溜」 が届く
 →パイロット 「バンブー」 のレビュー

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パイロットの型番ルールはインフレ下では大変そう

 パイロット万年筆のスタンダードであるカスタム・シリーズは、型番が「発売時の創業年+価格」という形式になっています。例えばカスタム823は、創業82周年に発売された3万円の万年筆ということです。(※1万円の場合は数字が省略されます。) こうした型番ルールは、慣れてしまえば価格がわかりやすくていいのですが、インフレ下では大変そうです。

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■国産スタンダードモデル

 日本はずっとデフレで物価がほとんど変わりませんでしたから、型番で製品価格が決め打ちされていても問題はありませんでしたが、これからインフレが進めば、型番縛りで価格を上げにくいこの仕様は困るかもしれませんね。元々、日本でインフレが進まなくても、世界的な金融緩和の影響で金などのコモディティ価格は上昇傾向にありますので、利益率の低いモデルは大変だとも聞きます。

 今の型番ルールはこれからどうなっていくでしょうね。数千円値上げして「○円台だからセーフ」となるのか、あるいは名称変更やマイナーチェンジで型番変更という可能性もあるでしょうか。実際、セーラーは数年前にプロフィットスタンダードなどの1万円モデルを12,000円に値上げしたということがありました。国産万年筆のエントリーモデルは非常にリーズナブルで優れていると思っていますので、ユーザーとしては、なんとか今の価格のままがんばって欲しいところです。

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キャップレス螺鈿の従来柄は継続か?

 パイロットの公式ページで、キャップレス螺鈿の新柄紹介ページが作成されました。そのページを見ると、新柄の「螺鈿水面、螺鈿ストライプ」に加えて、従来柄の「螺鈿ブラック」もしっかりと掲載されています。

 新柄が発売されることに伴って、従来柄がディスコンになるのでは、との観測がありました。しかし専用の型番も用意され、また画像でも螺鈿ブラックが並べて紹介されていることから、少なくとも当面は従来柄の生産が継続されると見て良いでしょうか。

 →軸に蒔絵技法を施したキャップレス万年筆の最高峰 「キャップレス 螺鈿」新発売 (パイロット 公式サイト)

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■キャップレスの今後

 漆を使った万年筆が好きな私としては、キャップレス螺鈿が3種類と拡充しているのは嬉しい傾向ですね。ただ手間がかかってコストがかかってそうな製品のように見えますので、3種類も作って大丈夫なのかな、と余計な心配をしてしまいます。できればガンガン売れてくれて、他の漆万年筆もパイロットから発売されるようになると嬉しいのですが。


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 今年はキャップレス発売50周年ということで、「キャップレス・カエデ」の発売情報も聞きます。他にもキャップレスの隠し球があるのでは、と期待しています。個人的には、キャップレスデシモの方でも新製品が出て欲しいです。軽いデシモの方がどうしても使用時間が長くなる傾向にありますので。

 →木軸の「キャップレス・カエデ」が発売に

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マーブルエボナイトの原材料供給先は?

 プラチナから「マーブルエボナイト ジュピター」が発売されましたが、マーブルエボナイトの原材料供給先はどこなのでしょうね。私が所有しているセーラーのマーブルエボナイトとは模様がかなり異なっていますので、違う可能性が高いでしょうか。

 →プラチナ「ブライヤーシェル」と「マーブルエボナイト」が発売に

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■エボナイト

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 記憶によれば、セーラーのマーブルエボナイトはドイツ製で、今はもう会社自体が存在しないという話を聞いたことがあります。それが正しいとすると、今回のプラチナは別の供給先ということになります。可能性として一つ挙げられるのは日興エボナイトでしょうか。日興エボナイトは日本で唯一エボナイトを生産している会社で、「笑暮屋」というオンライン・ショップで独自のエボナイト製万年筆を販売しています。

 →下町のエボ屋さん=笑暮屋= (公式サイト)

 改めて笑暮屋さんのサイトを見に行きましたが、いろいろな模様と色のエボナイト万年筆があっていいですね。極細字がないために細字好きの私にはなかなか手が出ないのですが、機会があれば購入を検討したいです。


 もちろん国産ではなくて海外産という可能性もあるでしょう。同じくエボナイトで万年筆を製作されているmasahiro万年筆製作所さんでは、ヨーロッパ製のエボナイトを中心に使われているそうです。同じエボナイトでも、プラチナとセーラー、笑暮屋、masahiro万年筆では模様がかなり違う感じです。素材のメーカーの違いも影響しているのかもしれませんね。

 →使用エボナイトについて (masahiro万年筆製作所の万年筆)

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金価格の下落が続くのかどうかが気になる

 上昇一辺倒だった金価格が、最近は少しですが下落傾向にあります。ペン先に金が使われる万年筆を愛好する者としては、金相場の動向は気になります。世界経済や産業への影響は別として、万年筆のことだけを考えれば、このまま金価格が低めに推移して欲しいところです。

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■特殊ニブ

 金価格が上昇すれば、万年筆価格が上昇する要因になります。また最近では、万年筆メーカも金以外の材質でペン先を作る動きが活発です。ビスコンティはパラジウムニブを標準としましたし、Tubularニブはクロミウムを使用しています。また、スティピュラはチタニウムニブをを前面に押し出していますし、デルタもスティール上面に金パーツを貼り付けた「フージョンニブ」を新開発しました。こうした変わり種ペン先もギミックとして嫌いではないのですが、やはり万年筆と言えば金ペンですので、あまりこうした傾向が一般化するのは歓迎しないところです。

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(※ビスコンティのパラジウム23Kニブです。)


 今後は金価格はどうなるのでしょうね。金価格が下落した原因については諸説あって私にはわかりませんが、世界経済に影響がない範囲で金価格が下落してくれれば、万年筆ファンとしてはありがたいところです。ただ日本の場合は、アベノミクスの影響で円安傾向にありますから、たとえドル建てで金価格が下がっても、円建てだとあまり下がらないという状況にありますので、少し微妙なところではあります。(^^;

 (※関連記事)
 →Visconti 「オペラ タイフーン with Tubular Nib」
 →Visconti 「ホモサピエンス BY MAZZI」
 →デルタの「フージョン ニブ」が気になる

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