万年筆 / 感想・レビュー (低価格品・他)

英雄「2000年記念 万年筆」のレビュー

 2012年は辰年ということで、胴軸にドラゴンがあしらわれた万年筆のレビューを書きたいと思います。写真の万年筆は中国の英雄製で、「2000年記念」とも「建国五十周年記念」とも言われる万年筆です。正確なモデル名は分からないのですが、ドラゴンの透かし彫りがとても綺麗な万年筆です。

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(1)胴軸デザイン

 黒地に金の透かし彫りで、空に昇るドラゴンが描かれていて、中国万年筆らしい派手な一本です。同じく英雄の「H3000 金線細工」でもそうですが、こうした過剰装飾と言えるような万年筆もそれはそれで良いものです。こうした浮き彫りの万年筆の場合は高額になりやすいですが、この万年筆は1万円台で購入できて、とてもコストパフォーマンスに優れていると思います。

 →英雄 「H3000 金線細工」 のレビュー

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(2)ペン先

 ペン先は小型の14Kニブで、細字です。欧米の万年筆は細字を名乗っていても国産の中字ぐらいあることが定番ですが、中国製万年筆の場合は、同じ漢字文化圏と言うこともあって、欧米よりは細めです。この万年筆も、国産の中細字(FM)ぐらいの字幅で、細字好きの私には嬉しい仕様です。

 少し書き味はサリサリします。

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(3)筆記バランス

 重さは34gで、適度な重さで快適に使えます。胴軸後部にキャップをポストする部分が用意されていて、キャップは浅くささります。そのため、キャップを後ろにさすと、デュオフォールドのようにかなり長めとなります。私はリアヘビーを好みませんので、キャップを後ろにポストせずに使っています。

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(4)問題点

 嵌合式の万年筆ですが、この数年間使う内に、キャップの固定が甘くなってきました。インナーキャップが劣化して、そのせいでパチンと綺麗にハマらなくなってしまいました。中国製万年筆の場合は修理対応が難しい面がありますので、だましだまし使っています。

 また、首軸リングの根元の部分で、少しですがインクが漏れてくる問題が発生するようになっています。こうした仕上げの甘さが感じられるのは残念なところです。

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(5)総評

 凝った装飾の万年筆で、とてもコストパフォーマンスの良い一本です。細字が書けるのも、私には嬉しいポイントです。いくつか仕上げの甘さが感じられますが、そうした点を割りきれば、とてもお買い得な万年筆だと思います。

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※スペック一覧

・重さ 全体:34g キャップ:16.5g キャップなし:17.5g
・長さ 全長:14cm キャップなし:12.1cm 後尾にキャップ:16.3cm
・太さ 首軸最小径:8mm 首軸最大径:10mm 胴軸最大径:11mm キャップ最大径:12mm

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プラチナ 「ポケット 万年筆」 のレビュー

 プラチナ萬年筆「PKP-5000B 蝶 ピンク」、F字です。

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(1)位置づけ

 この万年筆は、胸ポケットにピッタリ収まるコンパクトな万年筆ということで、正式名称なのか通称なのか分かりませんが、「プラチナ ポケット」と呼ばれているようです。このシリーズには金ペン版と鉄ペン版があり、私が所有しているのは14金ペン先が装着されたモデルです。

 残念ながらこの万年筆はすでに廃番になっています。しばらく前に在庫がプラチナから放出されたようで、そのときにネットショップから4,200円で購入しました。金ペンでこの価格は、なかなかお買い得でした。

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(2)ペン先

 ペン先は爪ニブで、昔によくあったタイプです。硬めのニブで、インクフローは適度です。コリコリ系の書き味で、小さい字で楷書を書くのに適したニブだと思います。系統としては、セーラーの「ハイエースネオ」パイロットの「プレラ」と似たような感じです。ただこの万年筆は金ペンですので、それらの豪華版とも言えるでしょうか。(※書き味の点で大きく違うわけではありませんが。(^^;)

 嵌合式の万年筆ですが、気密性に問題はありません。カートリッジ専用で、コンバーターは使えません。

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(3)筆記バランス 等

 11gと非常に軽い万年筆で、ほとんど重さを感じることなく使えます。胴軸部分が短いため、キャップをしているとコンパクトですが、キャップを後ろにポストすると、十分な長さの万年筆になります。

 ハイエースネオと同じぐらいの太さで、プレラよりは細めです。首軸が長いために、「首軸部分に段差がある万年筆は、指が痛くなるから苦手」という人でも問題なく使えます。

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(4)デザイン

 胴軸には蝶がデザインされていて、やや女性向けといった雰囲気があります。この蝶の模様は指でなぞると少し浮いているのが分かります。摩擦などで削れないか、少し心配です。全体的にプラスチック感があるため、高級感には欠けます。5,000円未満の万年筆ですから、その点は仕方がないですね。

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(5)総評

 昔は国産各社から発売されていたタイプの万年筆です。コンパクトでどこにでも持ち歩ける万年筆として、とても実用性の高い一本です。こうした万年筆は、小さな字でびっしりとノートをとるといった用途に向いていると思います。

 今もハイエースネオやプレラなど、国産のカジュアル万年筆が発売されていますが、この万年筆は金ペンなのが光っています。見た目に似合わぬ豪華さです。廃番になったのは残念ですが、最近の金価格の上昇を考えると、現代ではこの価格で金ペンを発売するのは難しいかもしれません。最後に滑り込みで購入して正解でした。

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※スペック一覧

・重さ 全体:11g キャップ:5g キャップなし:6g
・長さ 全長:11.6cm キャップなし:10.1cm 後尾にキャップ:14.7cm
・太さ 首軸最大径:10mm 胴軸最大径:10mm キャップ最大径:11mm

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Lamy 「サファリ」 のレビュー

 ラミーの「サファリ 透明軸」のEFです。

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(1)位置づけ

 サファリは海外製のカジュアル万年筆としては最も人気があるモデルと言えるでしょう。万年筆っぽくない外観を持ちますので、「"いかにも万年筆"という外観の万年筆は職場や学校で使いにくい」と感じている人でも、比較的使いやすい1本です。価格も手頃ですし、入門用としては有力な選択肢となる万年筆だと思います。

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(2)外観

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 サファリは意外と大きめの万年筆です。後ろにキャップをつけると長さは16.7cmもあり、ペリカンM800クラスの大きさがあります。大きめの万年筆を好む方に向いています。その一方、持ち歩いての手帳用としての用途ですと、少し使いにくいかもしれません。小さな万年筆が欲しい方なら、プレラやハイエース・ネオなどが代替のカジュアル万年筆として有力です。


 胴軸は完全な円形ではなく一部がカットされた形状になっていて、デザイン上のいいアクセントになっています。また胴軸に開けられた穴でインク残量が確認できます。ただカラー軸と違ってこの透明軸では意味がないのですが…

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(3)ペン先

 海外製万年筆の場合、ペン先の個体差が問題となる場合も多いですが、サファリは価格に似合わぬ安定した品質を持っていて、安心して購入できます。鉄ペンだけにガチニブで、書き味に面白みはありませんが、カジュアル用途として使い倒すには、むしろ適したペン先とも言えます。

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 ただ私自身の個人的な不満点としては、「EFの割にはあまり細くない」という点があります。国産並みの細字を愛用している私としては、EFならもう少し細字が書けて欲しかったところです。

(4)筆記バランス・書き味

 大柄で長めの万年筆ですので、キャップは後ろにポストしてもしなくても快適に筆記できます。重さは18.5gですので、平均的な重さの万年筆と言えます。もしこのサファリでは軽すぎると感じる方は、軸がアルミ製で重めのアルスターを使用されると良いでしょう。

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 このサファリは首軸に2カ所のくぼみがつけられています。この切断面に指を置くことで、正しい筆記角度で書けるようになっているのです。ペンの持ち方が安定しない人にとっては、持ち方矯正用万年筆として有力な1本だと思います。

 しかし残念ながら、このくぼみは私自身の筆記角度には合わないのです。くぼみに指を乗せると、私の好みとは異なる角度でニブが紙に接地してしまいます。ですので、私はこのくぼみを無視して筆記しています。

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(5)その他

 両用式の万年筆で、コンバーターはサファリ専用仕様となっています。キャップは嵌合式で、パチンと音を立ててはまるタイプです。気密性は問題ありません。

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(6)総評

 気軽に使えるカジュアル万年筆として世界的に有名な万年筆です。万年筆っぽくない外見が使い勝手を高めているとも言えます。このサファリは定番色の他に、定期的に限定カラーが発売されますので、定番に好みのカラーがないという方は、限定モデルを狙うと良いでしょう。

 私自身は、私好みの細字が書けないことと首軸のくぼみが手に合わないこともあって、残念ながら使用頻度は高くありません。しかしそうした問題を感じない人にとっては、このサファリは気軽に使えるいい万年筆だと思います。

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※スペック一覧
・重さ 全体:18.5g キャップ:9g キャップなし:9.5g
・長さ 全長:14cm キャップなし:12.9cm 後尾にキャップ:16.7m
・太さ 首軸最小径:10mm 首軸最大径:12mm 胴軸最大径:12mm 胴軸最小径:11mm キャップ先端:14mm キャップ後端:13mm

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パイロット 「プレラ (PRERA)」 のレビュー

 パイロットのプレラ、ライムグリーンのF字です。

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(1)外観

 パイロットのプレラは3,000円という低価格のお手軽万年筆で、位置づけとしては LAMY「サファリ」やセーラー「ハイエース ネオ」に近いでしょうか。カジュアルなシーンでガシガシ使うのに似合った万年筆です。残念ながら高級感とは無縁です。価格的に高級感を求めるのは間違っているというのも確かですが、もうちょっと頑張って欲しいというのが正直なところです。

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 同種のカジュアル万年筆と比較すると、このプレラは全長が短いのが特徴です。全長の長いサファリと違い、ポケットやバックに放り込んでおいても邪魔にならない扱いやすさがあります。ハイエースネオに比べると軸は太めで、寸胴型です。

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(2)ペン先

 ペン先は鉄で、「デスクペンペンジ」や「ペン習字ペン」と同じ規格のペン先が採用されています。(※ペン習字ペンは字幅はEFです。)

 このペン先はしなりがなく、インクフローが抑えめであるため、縦と横が同じ太さの線を安定して筆記できます。手帳に細かな字をビッシリ書くのには最適なペン先だと思います。筆記感や書ける字の傾向としてはハイエースネオとほぼ同じと言っていいでしょう。

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 パイロットのカスタム74などのペン先は、インクフローが良くて気持ちよく筆記できるものの、インクや紙によっては筆記線の始点や終点がぼやけがちで、それを嫌う人もいます。それに対してこのプレラは線がぼやけることも少なく、小さな字を楷書で書きたい人に向いています。ただその代わりに、書き味には面白みが欠けるでしょうか。

(3)筆記バランス・他

 全長が短い万年筆だけに、キャップを後ろにつけた方が書きやすいです。重さは14.5gと軽めですから取り回しやすいです。嵌合式で、キャップの開け閉めは軽快です。

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 使えるコンバーターはCON-20とCON-50です。世界最強のコンバーターであるCON-70が使えないのは残念ですが、この全長では仕方がないですね。

(4)問題点

 このプレラの問題点としては、胴軸についたインクが拭き取りにくいという点があります。コンバーターでボトルインクから吸入するとき、十分にインクを吸入するには首軸もインクに漬けた方がうまくいきます。しかし吸入後に首軸についたインクを布やティッシュで拭き取ろうとしても、綺麗に拭き取れないのです。

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 インクの種類で違ってくると思いますが、胴軸のプラスチックがインクになじみやすいのか、カラフルな色の胴軸のためにインクが目立つのかは分かりませんが、気になります。水で洗えば綺麗に落ちるので致命的な問題ではないのですが、インクの拭き残しは綺麗ではありません。そうした点を考えると、このプレラはカートリッジで使用した方が無難かと思います。

(5)総評

 小さくて持ち運びに適したカジュアル万年筆です。カッチリとした楷書を書くのが好きな私は、このプレラの細字ペン先はかなり高く評価しています。「小さい字を楷書で安定して書くには、高価格の金ペンよりも向いている」という意見さえ見られるほどです。

 ハイエースネオに比べれば、少しだけ値段が高めです。寸胴型か細長型か、どちらが好きかで選択すると良いでしょう。

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※スペック一覧

・重さ 全体:14.5g キャップ:8.5g キャップなし:6g
・長さ 全長:12cm キャップなし:10.8cm 後尾にキャップ:13.6m
・太さ 首軸最小径:9mm 首軸最大径:11mm 胴軸最大径:12mm 胴軸最小径:10mm キャップ先端:13mm キャップ後端:10mm

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プラチナ 「プレジール」 のレビュー

 プラチナのプレジール、バイオレット色のFニブです。

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(1)特徴

 このプレジールは乾燥に強いという点が売りの万年筆です。普通ならば2~3ヶ月の放置でインクかすれが発生するところ、このプレジールでは1年以上の放置に耐えるそうです。

 →プラチナから乾燥に強い万年筆 「プレジール」 が発売に

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1414_2  キャップ内部を見ると、プレピーと同じようにインナーキャップがバネで動きます。プレピーと同じか、あるいは似たような機構で乾燥を防いでいるようです。

 →プラチナ 「プレピー (Preppy)」 のレビュー

(2)外観

 胴軸はアルミで、パール加工されていますので光が反射して綺麗です。カラフルに7色そろっています。私はピンクかバイオレットのどちらを購入するか迷いましたが、同じくプラチナのアフェクションはピンクを購入しましたので、バイオレットにしました。

 →プラチナ 「アフェクション」 を入手

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 キャップリングは大きくて、豪華さを演出しています。ただ、1万円以上の高級万年筆ほどの高級感はないですね。これは仕方がないでしょうか。

(3)ペン先

 ペン先と首軸はプレピーと同じです。胴軸がスケルトンのプレピーと異なり、非透明のプレジールでこの首軸はちょっと合わないでしょうか。書き味はもちろんプレピーと同じく、低価格にしては安定していていい感じです。プレピーと互換性があるだけに、購入したプレジールの書き味が気に入らない場合、200円のプレピーを購入して入れ替えるという手が使えます。

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 細字と中字の2種類があり、キャップトップの「0.3」「0.5」という表記で区別がつきます。

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(4)筆記バランス

 金属軸ですがアルミですので、ほとんど重さを感じずに使うことが出来ます。全体で15g、キャップなしだと7gというのは、万年筆の中でも最軽量の内の一つと言えるでしょう。キャップを後ろに挿しても挿さなくても、ほとんど使い心地に変化はないです。

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(5)その他

 両用式で、プラチナのコンバーターも使えます。ペン芯のインナーフィンは大きく、たっぷりインクがたまります。ペン芯のインクを綺麗に洗うのが難しいですので、インクをあれこれ変えるのには向かないでしょうか。インクを変えるのであれば、プレピーをたくさん購入して、首軸ごと交換するのがいいでしょう。

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(6)総評

 乾燥に強いという特徴を生かして、「いつ使うか分からない」場面で使うと便利です。私はこのプレジールをカバンに放り込んで、外出先用として使っています。価格も安いですので、紛失を恐れることなく使えるのもメリットです。

 プレラやハイエースなど低価格万年筆には色々ありますが、このプレジールは独特の個性があり、他とは異なる使い方の出来る便利な万年筆だと思います。

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※スペック一覧

・重さ 全体:15g キャップ:8g キャップなし:7g
・長さ 全長:14.2cm キャップなし:12.1cm 後尾にキャップ:15.1m
・太さ 首軸最小径:10mm 首軸最大径:11mm 胴軸最大径:12mm 胴軸最小径:8mm キャップ先端:14mm キャップ後端:10mm

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英雄 「2008 ミントグリーン」 のレビュー

 英雄「2008 ミントグリーン」、Fニブです。以前、北京オリンピックの時にいくつかの中国万年筆のレビューを書きました。それ以来、中国万年筆のレビューからご無沙汰でしたが、上海万博を記念してレビューを書きたいと思います。この万年筆は、海外のネットショップである ISellPens.com で他の万年筆と一緒に購入しました。Yahoo!オークションでもたまに出品されているのを見かけます。

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(1)外観

 ミントグリーンに白いかけらが散りばめられたような胴軸デザインの万年筆です。この万年筆を購入した第一の理由は、この薄緑色のパステルカラーです。私はこうしたパステルカラー色の万年筆が大好きです。実際、同じくパステルカラーの「モリタ限定 プロフェッショナルギア」も愛用しています。ミントグリーンは少し透き通っていて、散りばめられた白いかけらはいい具合に立体感が感じられ、好印象です。

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 説明書によると、胴軸の材質は「人工大理石」だそうです。調べてみると、ポリエステルとアクリルを混ぜたものや、ポリエステルをガラス繊維で強化したものなど、色々と種類があるみたいですね。いずれにせよ「大理石のような外観を持った樹脂」と考えれば良さそうです。

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(2)ペン先

 14金のバイカラーニブです。最近はどのペン先もガチニブの傾向がありますが、それでもこのペン先の堅さはかなりのものです。しなりは全くありませんから、コリコリ系の書き味です。

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 手に入れたときのペン先は強烈にスリットが締まっていて、インクフローの良いパイロットインクを使ってもほとんどインクが出ないぐらいでした。とても実用にならないほどでしたので、切り割りを広げようとしましたが、ペン先の堅さのためにかなり苦労しました。鉄ペン並みの調整の難しさでした。

 ただ中国産らしく、国産F字に近い細さで書くことが出来る点は、細字好きとしては満足です。

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(3)筆記バランス

 47gと少し重めの万年筆です。特にキャップが25gと重めですので、キャップを後ろにつけると多少リアヘビーです。キャップをつけなければ22gとそこそこの重さですので、私はキャップを挿さないで使っています。

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 首軸は模様があって多少の滑り止め効果は発揮してくれますが、金属ですので、私のように乾燥肌タイプの人は滑りやすいと感じるかもしれません。

 →滑りやす い金属首軸への対処

(4)装飾

 キャップには龍をあしらったような金の模様と「英雄◎HERO 2008」という言葉が描かれています。クリップも派手ですし、首軸の HERO の浮き彫りも自己主張が強めです。この辺り、いかにも中華万年筆らしいアクの強さがあります。かなり好き嫌いの分かれる意匠だとは思いますが、私はこういうのもアリだと思います。それは「H3000 金線細工」という強烈な個性を持った万年筆をすでに持っているからかもしれませんが。

 →英雄 「H3000 金線細工」 のレビュー


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 インクの吸入方式は両用式です。ゴムをペコペコ押すタイプの多い中華万年筆ですが、これには回転式のコンバータが付属していました。

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(5)総評

 ミントグリーンのパステルカラーが涼やかな印象を与え、とても気に入ったデザインの万年筆です。パステルカラーの軽い印象とは異なり重めの万年筆ですので、第一印象とは少し異なる筆記バランスかもしれません。外観が綺麗で気に入っているのですが、14金ニブにもかかわらず鉄ペンのような平凡な書き味で、もう少し金ペンらしさを出して欲しかったというのが正直なところです。

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             ※スペック一覧

            ・重さ 全体:47g キャップ:25g キャップなし:22g
            ・長さ 全長:14.2cm キャップなし:12.4cm 後尾にキャップ:16.5m
            ・太さ 首軸最小径:8mm 首軸最大径:11mm 胴軸最大径:12.5mm 胴軸最小径:9.5mm キャップ先端:14mm キャップ後端:14mm

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セーラー 「ハイエース マーブル」 のレビュー

 セーラーのハイエースマーブル、F字です。

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 セーラーのハイエースは、手軽で扱いやすい低価格万年筆として一定の評価を得ていましたが、廃番になりました。そして新しく、価格据え置きの「ハイエース ネオ」と高級版の「ハイエース マーブル」のハイローミックス体制になりました。今回はその後者のレビューです。もっとも高級版とは言え3000円ですから、十分に低価格万年筆の部類に入るでしょう。

 →セーラーから 「ハイエース ネオ」 が発売に

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(1)外観

 名前の通り、胴軸はマーブル(大理石)調にデザインされています。カラーは「レッド / ブラック / ブルー」の3色です。

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 マーブル模様は、万年筆のデザインとして比較的ポピュラーですが、この「ハイエース マーブル」は、マーブル模様の中でも比較的落ち着いた模様という印象があります。私はレッドを購入しましたが、軽薄な印象はなく、低価格万年筆らしからぬ高級感のある外観だと感じます。

 なんでも、マーブル調を鮮やかにするため、一般の塗装より工程を増やして丁寧に作り上げられているそうです。3000円の万年筆にしては、とても頑張っていると思います。

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(2)ペン先

899  ペン先は旧ハイエースと同じ F-4 ニブです。実にシンプルなペン先ですね。字幅は細字のみです。

 旧ハイエースと同じく、縦横の線幅が同じ安定した細字が書けます。しなりのないガチニブですから、抑揚のある字をゆっくり書いたりする楽しさには欠けます。ただ、小さな字をガシガシ書くには、こうしたニブの方が合ってますから、そうした用途にはピッタリの万年筆だと思います。


 外観の面で言うと、首軸から先のペン先部は、マーブル調の胴軸に比べると、どうしても安っぽさが漂いますね。装飾のないステンレス地そのままのニブですから、胴軸の美しさと比べると、残念ながらちょっとガッカリ感があります。価格的に仕方がないのでしょうけれど、もう少し一工夫が欲しかった所です。

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(3)他メーカとの比較

 他メーカと比較すると、パイロットの「カヴァリエ」、プラチナの「アフェクション」が同クラスの「マーブル模様&鉄ペン」万年筆と言えるでしょうか。

 カヴァリエ も アフェクション も 5000円ですから、価格では 3000円の ハイエース マーブル に軍配が上がります。一方、首軸からペン先にかけての処理や高級感に関しては、個人的には カヴァリエ と アフェクション の方が好ましく感じます。アフェクション はちょっと胴軸の形が独特ですね。また、 ハイエースマーブル は細字のみの一方、カヴァリエ と アフェクション は、細字と中字の両方があります。

 色々と異なる点がありますから、好みに合わせて購入されると良いでしょう。

 →パイロット カヴァリエ 万年筆 PI-FCA-5SR (万年筆キング)
 →プラチナ アフェクション 万年筆 PAF-5000A (オフィスワン北浜店)


(4)筆記バランス、キャップ

 21.5gと軽めの万年筆です。キャップを後ろにつけてもつけなくても、どちらでもバランス良く書けると思います。私は、ほとんどの万年筆でキャップはつけない主義ですので、この万年筆でもキャップなしで使っています。

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 キャップは、安定して後ろにホールドされます。また、キャップは嵌合式です。パチンと軽快に閉まり、感触は悪くないです。


(5)その他

 吸入方式は両用式で、セーラーのコンバータが使えます。

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 クリップは旧ハイエースと同じです。胴軸の鮮やかさと比べると、もうちょっとデザインに凝って欲しかった気持ちもあります。

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 私が所有する F-4 ニブの万年筆は、これで5本目です。ハイエース2本に、「シャルメ」、無印良品の「ABSポリカーボネイト万年筆」と「アクリル万年筆」です。パイロットのデスクペンと同じく、気に入っているニブですね。

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 →トム・ハンクスが購入した無印良品の万年筆


(6)総評

 胴軸がマーブル模様になり、旧ハイエースと比べ、見た目の高級感が増しました。実用万年筆とは言え、見た目でも楽しみたい、という方には、有力な候補と言えるのではないでしょうか。ただペン先部は、もうちょっと高級感が出るように頑張って欲しかったかな。

 旧ハイエースに比べて価格が3倍になったわけですから、それをどうとらえるかどうかは人によって違うでしょう。見た目を重視するか、あるいはあくまで価格にこだわるか、ですね。「ハイエース ネオ」や「カヴァリエ」、「アフェクション」といった競合モデルと比較して、どれを購入するか決められると良いでしょう。

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※スペック一覧

・重さ 全体:21.5g キャップなし:12.5g キャップ:9g
・長さ 全長:13.4cm キャップなし:12.2cm 後尾にキャップ:14.9cm
・太さ 首軸最小径:8mm 首軸最大径:10mm 胴軸最大径:10.5mm 胴軸最小径:8mm キャップ先端:10.5mm キャップ後端:10mm

 

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パイロット 「ボーテックス (Vortex)」 のレビュー

 パイロットのボーテックス、Fニブです。

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(1)外観、首軸

 ボーテックスの外観はかなり特徴的です。大きい透明のキャップ、長い首軸に短い胴軸、原色を大胆に使ったポップなデザインと、一般的な万年筆の形状とはかなり異なります。それなりに好みが分かれるデザインかもしれません。

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 中でも一番特徴的なのは、首軸のラバーですね。この凸凹のラバーは、ロットリングのスキンのような、「弾力で手が痛くなるのを防ぐ」ことを目的としたものとは少し違います。ボーテックスの首軸は、多少の弾力はありますが、基本的にはすべり止めの役割がメインではないかと思います。

 私は乾燥肌の持ち主で、金属の首軸が滑りやすくて苦手という体質なので、こうした工夫された首軸は有り難いです。

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 しかも、ラバーがついた首軸がとても長いというのは有り難いですね。人によって、首軸のどこを持つかは大きく異なります。ですので、この長いラバーグリップのおかげで、万年筆の先端付近を持つ人から中央部分を持つ人まで、どんな筆記スタイルにも合わせられるという訳です。

 この長い凸凹のラバー部は、デザイン的にはあまり格好良い物とは言えませんが、実用性を考えると、とても良くできていると思います。

(2)ペン先

857  ペン先は鉄ペンです。半分ぐらい隠れている独特のスタイルですね。多少の弾力はありますが、基本的には硬めのペン先と言っていいでしょうか。ペン先品質はパイロットらしく、安定していて良い書き味だと思います。

 このペン先で書いた筆跡は、カスタム74を始めとする金ペンとはだいぶ異なりますね。パイロットの金ペンは、かなり多めのインクフローで気持ちよく書ける反面、にじむ紙やインクを用いると、線がぼやけがちになるという特徴を持ちます。

 しかしボーテックスでは、インクフローは適度で、縦横の幅が同じのきっちりとした文字を書きやすいです。細かい文字を楷書で綺麗に書きたい場合は、カスタム74よりもボーテックスの方が向いていると私は思います。プレラも同様の傾向があります。

 ただその代わりに書き味は平凡で、金ペンのような「書いていて楽しい」という感覚は乏しいでしょうか。

(3)キャップ

 このボーテックスの最大の問題は、キャップにあると思います。キャップはネジ式なのですが、締めるのに必要な回転数が三回転と多いのです。

 →ネジ式万年筆におけるキャップ回転数の一覧

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 これは非常に気になります。一度や二度なら良いのですが、日常的に使うとなると、この回転数は面倒に感じます。万年筆はその性格上、ペン先が乾くことを防ぐために、キャップの開け閉めを頻繁に行うものです。それだけに、キャップを閉めるのが面倒というのはかなりのマイナスポイントです。


 さらに、私のボーテックスはキャップを閉めるときに、ギコギコと結構大きな音が振動と共に鳴るようになってしまいました。最初からなのか経年劣化かどうかよく分かりませんが、数多く万年筆を持っている中で、この症状が出ているのがこのボーテックスだけなのは事実です。

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 この面倒さと音の問題のダブルパンチで、このボーテックスはインクを抜いている時期の方が長いですね。書き味や首軸の滑りにくさなどは評価していますから、たまにインクを入れて使うのですが、レギュラーとして常用しようという気にはなれません。

(4)改造

 このボーテックスですが、ゲルインキボールペンの方は嵌合式なんですよね。ですので、万年筆と胴軸部分を入れ替えて、嵌合式のボーテックスを作り出すことが出来ます。ブログ「カフェイン依存症気味なエンジニアの雑記」さんが、そのレポートを書いておられます。

 →PILOT ボーテックス 万年筆&ゲルインキボールペン比較 (カフェイン依存症気味なエンジニアの雑記)


 この改造によって、ボーテックスの最大の弱点がなくなるわけですが、残念ながら、ゲルインキボールペン版はすでに廃番になってしまいました。なので、流通在庫を探す必要がありますから、今から改造に乗り出すのは難しいでしょうか。

(5)筆記バランス

 胴軸が短いだけに、キャップを後ろに嵌めるのは必須だと思います。胴軸もキャップも軽量ですから、リアヘビーになるなどの問題もなく、大量筆記もしやすいです。ラバー付きの首軸は細めですから、太軸が好みではない人に特に合っているでしょうか。

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 キャップを後ろに嵌めるときは、嵌合式でパチンと嵌める方式です。そのせいもあってか、キャップをしまうときに、ネジ式なのにそのまま押し込んでしまう、という勘違いを私はしがちです。

(6)コンバーター

 両用式の万年筆で、CON-20とCON-50が使えます。最強コンバータであるCON-70が使えないのは残念です。

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 CON-50を使う場合、胴軸でインク窓が隠れて、インクがどれだけ入っているのか分かりにくい点は、マイナスポイントですね。

(7)総評

 色々な意味で特異な部分を多く持つ万年筆です。低価格であることやラバーグリップ、安定した筆記線はボーテックスを魅力的なものにしていますが、一方でキャップを閉めるのが面倒という問題も持ちます。

 功罪の両方を持つ、クセのある万年筆と言えるでしょう。そういう意味で、誰にでも手放しで勧められる万年筆ではありません。しかし書き味は安定していますから、低価格万年筆の購入を検討している人には、良い候補の一つと言えるのではないでしょうか。

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※スペック一覧

・重さ 全体:17g キャップ:9g キャップなし:8g
・長さ 全長:12.6cm キャップなし:11.5cm 後尾にキャップ:15cm
・太さ 首軸最小径:9.5mm 首軸最大径:11mm 胴軸最大径:12mm 胴軸最小径:10mm キャップ先端:15mm キャップ後端:10mm

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「パイロット ペン習字ペン」のレビュー

 パイロットのペン習字ペン、透明軸のEFです。

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 →パイロット ペン習字ペン 万年筆 (こまもの本舗)

(1)首軸

 ペン習字ペンには、サファリなどのように、首軸に正しい持ち方用の凹みが二つつけられています。親指と人差し指を凹みにあてがって使います。

 「自分の万年筆の持ち方がヘンだから、矯正したい」という人なら、これを使って矯正するのも一つの手かと思います。

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(2)ペン先、書き味

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 ペン習字ペンは、名前通りにペン習字に使うのに適した万年筆です。止めや払いなどをしっかり書けるよう、EFという極細字のみがラインナップされています。国産のF字でも太いと感じる極細字好きにとっては、最適の万年筆と言えます。

 ただ、極細字が書ける代わりに、書き味はカリカリです。これは仕方がありません。ペン先が硬いイリジウムである上に、それが極小の大きさしかないわけですから、どうしても針で引っかいているような書き味になってしまいます。ただ、筆圧を低くして書くという万年筆の使い方に慣れれば、かりかりも気にならなくなります。

 紙を選んだり、軟質の下敷きを敷くなどの工夫をすると、少しは書き味が良くなるかと思います。

(3)コストパフォーマンス

 ペン習字ペンは500円という低価格で、非常にコストパフォーマンスに優れます。200円のプレピーには値段の面で負けますが、ペン習字ペンは極細字が書ける他、プレピーに比べればペン先の個体差が少ないという印象があります。

 ペン習字ペンのペン先は、プレラやデスクペン ペンジのニブと同形状で互換性があります。「ペン習字ペンのニブが気に入ったけれども、もう少し太字が欲しい」という場合は、「プレラ」「デスクペン ペンジ」を購入されると良いでしょう。

 →プラチナ 「プレピー (Preppy)」のレビュー
 →パイロット 「プレラ (PRERA)」 のレビュー

(4)胴軸デザイン

 ペン習字ペンには、黒軸と透明軸の2種類があります。私が持っているのは透明軸の方です。プラチナのプレピーに続いて、これも一種の格安デモンストレータと言えるでしょう。プレピーとは異なり、こちらはロゴの印刷などはなく、完全なデモンストレータです。

 なお、使えるコンバータはCON-20とCON-50です。見た目的に好ましいCON-70が使えないという点では、カスタム74透明に劣るでしょうか。

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(4)軸バランス

 ペン習字ペンは、8.5gと非常に軽い万年筆です。それ故、とても扱いやすいです。また、キャップはとても小さいです。ネジ式のキャップで、一応は胴軸の後ろにつけることは出来ます。しかし、キャップが小さいだけに、キャップの有無で筆記バランスが変わったりはしません。

 キャップが小さい故に、キャップをつけない状態でも全長は長めです。ある意味、デスクペン的な性格を持ち、持ち運びにはあまり向きません。また、クリップもありません。ペン習字用という位置付けから見ても、デスク上で使う方が適している万年筆と言えます。

(6)総評

 「国産のFでも太すぎる、もっと細い万年筆が欲しい」という超細字好きの人に最適な万年筆です。もちろん、国産金ペンの極細やセーラーの細美研ぎなどでも、その期待には応えられます。ただ、ペン習字ペンは500円と低価格です。「とりあえず極細というのがどういうものかを試してみたい」といった場合でも、手軽に試せる万年筆だと思います。

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※スペック一覧

・重さ 全体:8.5g キャップ:2g キャップなし:6.5g 首軸:4g
・長さ 全長:14.8cm キャップなし:14.5cm 後尾にキャップ:15cm
・太さ 首軸最小径:10.5mm 首軸最大径:13mm 胴軸最大径:11.5mm 胴軸最小径:7mm キャップ先端:13mm

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「プラチナ プレピー (Preppy)」のレビュー

 今まで色々な万年筆のレビューを書いてきましたが、ここらでお手頃価格の万年筆のレビューも書こうと思います。第一弾は、現行で最もコストパフォーマンスが高いと思われるプラチナのプレピー(Preppy)です。

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(1)外観

 プレピーは透明のスケルトン仕様です。天冠とクリップにはデザインのアクセントとして色が付いており、最初に入れられているインクカートリッジの色と対応しています。つまりその部分の色によって、インク色が分かるようになっている訳です。

 軸にはロゴなどがプリントされています。このプリントは、初期の生産品では爪などで簡単にはがすことが出来ました。ですから、プリントをはがして完全なスケルトン軸にすることが出来ます。ただ、現行品では簡単にはがれないようになっていて、完全スケルトン化は難しいです。(※写真の赤キャップの方が完全スケルトン化したプレピーです。)

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(2)ペン先

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 ペン先は鉄ですが、200円の万年筆にもかかわらず、ちゃんとイリジウムのポイントが付いています。字幅は一種類だけで、国産のFよりわずかに太いぐらいです。(追記:その後に0.5mmの中字も発売されました。)

 ペン先の上面は平らになっており、そのためにバネのようなしなりがあります。この辺りの感触は#3776に少し共通するものがあります。この感触は独特で、この感触ゆえにプレピーの大ファンという人もいるぐらいです。(※ただ、過度の柔らかさを期待しないほうがいいでしょう。)


 200円で、イリジウム付きでカートリッジが交換できる万年筆が買えるわけですから、コストパフォーマンスという点で言えば最高クラスと言っていいでしょう。万年筆の入門用としては良い候補の一つだと思います。対抗馬としては、1000円のハイエースネオなどが挙がるでしょうか。

(3)個体差

 私は3本購入しましたが、どれも書き味に問題なく、不良品には当たりませんでした。ただ、ネットでの報告を見ると、ガリガリの個体に当たったという人も見られました。さすがに200円の万年筆だけに、全くハズレ無しというわけにもいかないようです。200円だけに買い直せば良いのですが、注意は必要です。もし外れに当たってしまった場合、ペン先調整の練習台としてでも使うという手もあります。

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(4)嵌合式、両用式

 キャップは嵌合式です。低価格の気軽に使う万年筆ですから、嵌合式なのは正しいあり方でしょう。カートリッジとコンバータの両方が使えます。もっとも、200円の万年筆に500円のコンバータをつけるのは、不釣り合いではありますが。

 嵌合式の閉まり具合は硬めで、パチンと大きめの音を立てて閉まります。そして開け閉めを何度か繰り返す内に、キャップが割れたという報告をいくつか見たことがあります。この点はプレピーの弱点と言えるでしょうか。200円の万年筆ですから、十年単位で使用することは期待しない方が良さそうです。

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(5)ペン芯

 スケルトンですから、ペン芯のフィンも丸見えです。使っていると、ここにインクが溜まってきます。

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 このフィンの部分にインクが漏れてくるのを見て、「万年筆が壊れた」「不良品か」と思ってしまうことがあるようです。このフィンの部分は、過剰に供給されたインクがペン先から漏れ出さないようにするためのバッファ領域ですから、フィン部分にインクが溜まっても問題ありません。

 なお、コンバータをつけてペン先からインクを吸い込むと、この部分が見事なぐらいに一気にインクで染まります。

(6)インナーキャップ

 200円と低価格品ながら、インナーキャップが付いています。バネの力でキャップをかぶせる仕組みですから、気密性は高いです。

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 この仕組み(スリップシール機構)を備えた高級万年筆も発売されました。#3776本栖とセンチュリーです。このプレピーをきっかけに高級万年筆に興味を持ったという方は、それを購入するのも良いでしょう。

 →プラチナ 「#3776 本栖」 のレビュー

(7)ペン先分解

 ペン先は引き抜けば抜けます。インクを替える場合などで、フィンの中も完全に洗いたいときには便利です。でもあまり必要もなく抜くのはやめた方が良いでしょう。

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(8)総評

 200円という価格の割には良くできている万年筆だと思います。細字好きとしては、比較的細めのペン先が嬉しいところです。色々なインクを試したいとき、外出先で気軽に使いたいとき、なくしても構わないような用途など、様々に使えると思います。

 最大の問題は、入手性の悪さでしょうね。売っている店を見つけられるかどうかが、一番の障害かもしれません。ネットで購入するのが一番確実でしょう。メール便で購入するなどすれば、送料も抑えられます。

 →プラチナ 万年筆 preppy(プレピー)  0.3細字 (文具のしんぷく)

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※スペック一覧

・重さ 全体:11g キャップ:4g キャップなし:7g 首軸:3g
・長さ 全長:13.8cm キャップなし:12.2cm 後尾にキャップ:15.5cm
・太さ 首軸最小径:10mm 首軸最大径:11mm 胴軸先端:12mm 胴軸後端:10mm キャップ先端:13mm キャップ後端:11mm

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