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インク壺「ONIGAMA 宙<そら> by オバタ硝子工房」のレビュー

インク壺

 インク壺「ONIGAMA 宙<そら> by オバタ硝子工房」を購入しました。

 とても綺麗なインク壺で、しかも使い勝手もとても良く、いい買い物でした。眺めていて飽きないデザインのインク壺ですので、万年筆を使うのが楽しくなります。購入以来、ずっとこのインク壺にインクを入れて、万年筆を使っています。吸入式やプランジャー式の万年筆でも問題なくインクが吸えて、快適に使えています。

 →Pent〈ペント〉 インク壺byオバタ硝子工房「ONIGAMA」 宙 <そら> (ペンハウス)


■インクウェル

visconti ink well

 私は長らく、ヴィスコンティの透明のインクウェルを使ってきました。ただこのインク壺は、フタを開けた状態で固定されないという欠点がありました。ですのでインクを吸入する際はフタを手やペンで押さえて使っていて、少し不便だと感じていました。また、洗浄する際に落としてしまい、底の一部が欠けてしまったという問題も生じていました。

 そうした事情から、メインで使うインク壺を新調することにしたわけです。

 →ビスコンティの 「クリスタル インクポット」 を購入した
 →インクウェルを落として破損させてしまった


 新しいインク壺をどれにするかはいろいろ悩みました。国産のメーカー製のインク壺はあまり発売されていませんので、海外製のインク壺を海外から輸入しようと思ったこともありました。しかしいろいろと検索して調べたところ、通販ショップのペンハウスさんがガラス工房製の綺麗なインク壺をいくつも販売していましたので、その中から購入することにしました。

 色工房さんの渓流やアートファクトリーさんの細氷など、綺麗なインク壺がいくつもあって悩みました。最初はアートファクトリーさんの細氷にしようかと思いましたが、インクの入る容量が約35~45mlと大きくて、インクが少ない状態だと吸いにくくなりそうでした。その点、ONIGAMA 宙<そら>は、本体は大きいものの内部の空洞は小さく、約10mlと少しのインク量でも問題なく吸えそうでしたので選びました。

インク壺

■気密性

インク壺

 インク壺では気密性が問題となります。気密性が低くて短期間で蒸発が進んでインクが濃くなってしまうようでは常用するのは厳しいと言えます。その点は購入してみないと分からないので心配でした。

 購入してみるとまったく問題ありませんでした。実際、フタを閉めた状態で上から水を注いでも水は内部にしみこんでいきませんので、きちんと気密は保たれているようです。


 難点としてはフタが取り外し式ですので、吸入中にフタを置いておく場所を確保しておく必要があるという点です。その手間はありますが、ヴィスコンティのインクウェルの場合のようにフタを押さえておくのに比べれば楽です。

インク壺


 このONIGAMA 宙<そら>はとても綺麗で見ていても飽きませんので、万年筆の使用がさらに楽しくなりました。インク壺の購入を検討されている方にはお勧めできる逸品だと思います。

インク壺

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霧吹きは、万年筆を扱う上で用意しておくと便利

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 私はインクで汚れた軸などを手軽に清掃するために、100均で購入した霧吹きスプレーに水を入れて用意しています。

 軸を洗うときはティッシュに水を拭きかけてぬらし、それで軸を清掃します。また、しばらく使っていなくてペン先からインクが出にくくなった万年筆についても、下にティッシュを引いて水を吹きかけたり、ゴミ箱に向けてペン先に水を吹きかければ、インクが出るようになります。


 万年筆は水性のインクを使いますので、水を手軽に使える艦橋を用意しておくと、なかなか便利です。以前に記事として書きましたが、アルコールを含む除菌ウェットティッシュはアクリル軸には禁忌ですので、霧吹きを使って水を使うのがベストです。

 →万年筆をウェットティッシュで拭くことには、注意が必要


 本来であれば洗面所で洗うなどするのが本筋です。しかし、それが面倒でデスク上で何とかしたいという横着な私のような人には、霧吹きは便利ですので、おすすめです。

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ミニ万年筆で使える Templar の小型コンバーター

 ヨーロッパ互換カートリッジを使用するミニサイズの万年筆の場合、使えるコンバーターが少ないのが悩みでした。Templar Ink,LLCというところから、ミニ万年筆で使える面白いコンバーターが出ています。

 →Mini Ink Cartridge Converter (Templar Ink,LLC)

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 (追記:08/05) RichardsPens.com でも、このTemplarのコンバーターが購入できるようです。

 →The Templar Mini Piston Converter (RichardsPens.com)

■小型コンバーター

 以前にも、「カヴェコ スポーツ用のミニコンバーター」を紹介しました。そちらはゴムサックによるプッシュ式でしたが、今回のは回転吸入式です。回転吸入式のコンバーターが欲しい方は、今回のを選ぶと良いでしょう。

 →カヴェコ スポーツ用の「ミニ・コンバーター」は使えそう


 ただ回転吸入式の場合、インク残量がわかりやすいのはメリットですが、軸の部分が必要なだけ、吸入できるインク量が少ないのが難点ですね。ただでさえミニサイズなだけに、吸入できるインク量はごくわずかな感じです。そうした点を考えると、ちょっと実用性には乏しいかもしれません。カヴェコのコンバーターの場合は、日本で購入できるのもメリットでしょう。

 →カヴェコスポーツ 万年筆用コンバーター<プレート式コンバーター> (高級万年筆の文栄堂)

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棚つり防止対策が組み込まれた「新型CON-50」を入手

 インクの棚つりを防止する機構が組み込まれた「新型のCON-50」を入手しました。インクタンク内に仕込まれた金属パーツがインクを攪拌することで、「インクが上部にとどまったまま降りてこない」という事態を防ぐことができます。

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■パイロットのコンバータ

 この新型CON-50は以前から発売されていたものですが、私がパイロット製の万年筆を使う場合は、可能である限りCON-70を使うことにしていますので、なかなか手に入れる機会がありませんでした。今回、CON-70が使えない細軸のパイロット万年筆を購入する機会があり、ついでにCON-50を購入したわけです。実際のところは、以前にまとめ買いをしたCON-20がまだ残っているのですが、この機会を逃すと新型CON-50を入手する機会はそうそう来なさそうでしたので、入手を決断しました。

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 実際の効果がどうなのかは、しばらく使ってみて試したいと思っています。ただ私の場合は、棚つりでインクがペン先から出てこない、という事態になった場合は、用意してあるインクウェルにペン先を浸して書き続けることが多く、なかなか棚つり防止機構の恩恵を感じることは難しいかもしれません。

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 私は細字趣味ですが、インク出が非常に良い状態を好みますので、少しでもインクの出が悪くなると、インクウェルにちょいちょいとペン先を浸すことが多いです。つけペン的な使用法です。万年筆の使用法としては邪道かもしれませんが、無理矢理インクフローを良くする方法として、愛用しています。(^^;

 (※関連記事)
 →「つけペン方式」で万年筆を使う
 →インクウェルの使い勝手の良さに驚く
 →ビスコンティの 「クリスタル インクポット」 を購入した

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紙を立てるメモスタンドを購入

 作業をする際、資料を参照しながら行うことがあります。そういう作業をするときに便利になるように、書類を立てておけるメモスタンドを100均で購入してきました。

 机のスペースがそれほど広くありませんので、参照する書類を立てておくことで、作業スペースを広くとれるようになりました。

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 クリップ式のとガイドラインの溝が掘られたタイプのと2種類がありました。両方を買いましたが、クリップ式の方が使わないときに邪魔になりにくいですので、よく使っています。小さいクリップでも、意外と書類を立てておけます。ただペラペラの紙の場合は、クリップを二つ使うかガイドライン式の方が、ちゃんと立てておけるような感じです。

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万年筆用に、曲がる定規を購入してみた

 万年筆を使う中、直線を引くときに定規を使いますが、長く使っている内に、定規の角でペン先の金やロジウムメッキが痛まないか気になってきました。そうした中、先日100円ショップのダイソーに行くと、「まがるものさし」という名前の弾力性のある定規が販売されていましたので、早速購入してみました。

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 柔らかいと言っても、グニャグニャというほどでもないので、問題なく直線が引けます。ペン先への影響についてはわかりませんが、気分的にはかなり安心です。

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■軟質定規

 ネットを調べてみると、軟質定規が外国製を中心にいくつか売られていました。高額なものでもありませんので、早速いくつか購入して試してみました。

 →ぐにゃぐにゃ定規 【BRUNNEN】 ブルネン 軟質定規20cm (イーオフィス)
 →ぐにゃぐにゃ定規 【Maped】 マペッド Twist'n Flex 軟質定規 20cm (〃)

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 購入して使ってみましたが、どちらも百均の定規と柔らかさや使用感は同じ感じですね。その一方で、外国製だからなのか、少し溶剤のにおいがするのがイマイチな感じです。特に Maped の方にその傾向があります。そうした理由もあって、結局は最初に購入した百均の軟質定規をメインに使っています。

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100円ショップで15倍率のルーペを購入した

 先日に100円ショップを訪れたところ、15倍率のルーペが販売されているのを見つけました。15倍ルーペはペン先を見て状態を把握するのにちょうど良い倍率です。すでに一つ持っていますが、100円ということで、予備として購入しました。私が持っているのは以下のルーペです。ヨドバシカメラのカメラコーナーで購入したものです。

 →エツミ ルーペ (15倍) E-203 (ソフマップ)

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(※上の写真が、100円ショップで購入したルーペです。)

■高倍率ルーペ

 いままで100円ショップに売られているルーペは、3~5倍程度の低倍率のものだけだと思っていました。15倍という高倍率ルーペも売られているとは意外でした。購入して使ってみましたが、像が歪んで見えたり曇っていたりといった問題もなく、十分に使えました。ただ焦点の合う場所は少し小さめなので、手持ちのルーペよりは少し使いにくいです。しかし、たった100円で予備のルーペが購入できたので、良い買い物でした。


 万年筆を使う上で、ペン先を高倍率ルーペでチェックすることは有用です。「ペン先に段差がないかどうか」、「ペン芯ズレが生じていないか」、「紙くずがペン先に挟まっていないかどうか」、「ニブとペン芯との間に隙間ができていないかどうか」などをチェックすることは、万年筆を快適に使用する助けになります。

 ペン先をチェックするには、10~20倍程度のルーペがちょうど良い倍率だと感じます。細部までしっかりチェックするには15~20倍が適切です。ただ高倍率ルーペになればなるほど、見える範囲が狭くなり、焦点を合わせにくいです。それに対し倍率は低くなりますが、手軽な利用という点では、10倍のルーペ程度が使いやすいです。私は10倍のルーペと15倍のルーペを使い分けています。

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(※右が、今回購入した100円ショップのルーペです。)


 万年筆をお使いの方で、まだ高倍率ルーペを所有していないという方は、こうした100円ルーペから試してみるのも良いでしょう。ただ100円ショップの品揃えは店によって大きく違いますので、狙った商品を見つけるのは難しいかもしれません。それまで売られていた商品が完全に消え去ることも珍しくなく、100円ショップの商品は一期一会です。ですので、良いなと思う商品を見つけたときは、できる限りその場で購入することにしています。

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シルバーの手入れに銀磨きクロス

 私はスターリングシルバー製の万年筆が好きですので、シルバーの黒ずみを取る銀磨きクロスは欠かせません。銀は空気中の硫黄によって表面に硫化銀の皮膜を作り、次第に黒ずんでくるのです。この変色を味として楽しむ人もいますが、私はピカピカに磨き上げる方が好きです。

 シルバーの手入れ用品としては大きく分けて布タイプと液体タイプがありますが、これは布でこすって黒ずみを落とすタイプです。使っていると布がどんどん黒くなっていきますので、真っ黒になった辺りが交換時期となります。

 →KOYO ポリマール 銀磨きクロス 195mm×125mm 2枚入 (amazon.co.jp)

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■シルバーポリッシュ

 銀磨き布でシルバーをこすると、布が黒くなっていきます。これはシルバーの黒ずみが布に移ったのではなく、シルバーが研磨されて布に付いているのです。ですので、「まだ黒ずみが移るから、もっと磨かなければ」と誤解して磨きすぎると、シルバーがすり減ってしまいますので注意が必要です。表面がプレーンなタイプなら良いのですが、「細かい模様の彫刻 / マット加工 / いぶし加工」された胴軸については、こすりすぎに注意です。場合によっては液体タイプのシルバークリーナー使用を検討することも必要です。(※いぶし加工の場合は布でいぶされた部分を避けて磨きましょう。)

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 また、シルバーでも銀張りや銀メッキは磨いてはいけません。メッキは薄い皮膜ですから、銀磨き布で研磨しては銀の層がなくなってしまいます。「銀張り / 銀メッキ / シルバープレート / SILVER ELECTROPLATED」などの表記は、銀メッキされていることを指します。

■銀磨き布の種類

 銀磨き布は今まで何枚も使ってきましたが、特にメーカーや種類にこだわったことはありません。必要になったときに、東急ハンズやホームセンターで見かけた製品を適当に購入して使っています。そのためいろいろな銀磨き布を使ってきましたが、やはり製品によって綺麗に落ちるのとイマイチなのとがありますね。ただ毎日使うようなものではないので、あまり深くは追求していません。

 なお、手持ちのカスタム748は自分でいぶしましたので、これだけは磨いていません。

 →パイロット カスタム748 を燻す(いぶす)

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CON-70の豪華(?)バージョン

 パイロットのコンバーター「CON-70」には、少し材質や色の異なるバージョンがあります。以下の写真のように、プッシュ部が銀色の金属ではなく、黒色のプラスチックになっています。

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■国産万年筆のコンバーター

 機能的には変わらないのですが「PUSH ▽」という文字も記されていて、少し格好良いです。このコンバーターはカスタム748のような高額の万年筆に付属してきます。先日購入した万年筆にも付いてきましたので、これで私が所有するのは2本目です。見た目的に格好が良いので、個人的にはこちらのバージョンをレギュラーにして欲しいです。

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 話は変わりますが、1万円以上の国産万年筆を購入した場合は、標準でコンバーターをつけておいて欲しいですね。以前、プラチナのそれなりのクラスの万年筆を購入したとき、コンバーターが標準で付属していなくて驚いたことがあります。プラチナの場合は、最近になって首軸部の仕様が少し変わりましたので、対応するコンバーターをつけておいてくれると助かります。

 (※関連記事)
 →プラチナのコンバーター仕様変更の件について - その3
 →プラチナの新型コンバーターを入手

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トレイの前面を透明にして見やすくした

 私はデスク上に万年筆を放り込んだトレイを並べて、その時々で気に入った万年筆を取り出して使う、という使用法をしています。使っている2種類のトレイはどちらも100円ショップで購入したもので、価格の割に使いやすくて愛用しています。

 ただ、片方のトレイは底が深くて多数の万年筆を入れられるものの、前から見ると中にどの万年筆が入っているのかわかりにくいという欠点がありました。それを改善するために、ちょっと改造してみました。

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■万年筆用トレイ

 このトレイは、透明アクリルの箱に、段ボールのような厚紙がはめ込まれた構造になっています。この厚紙がクッションとなるために万年筆が傷つくことがなくて便利なのですが、中身が視認できないという欠点が生じているわけです。

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 というわけで、前面の厚紙をカットすることにしました。全部切り取ってもいいいのですが、元に戻せなくなりますので、接着されている上部の2カ所だけを切り取り、それを内部に折り込みました。実際やってみると、思いの外うまくいって、大成功です。中に何の万年筆が収納されているのかよく分かるようになりました。

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 本当ならもっとお金を出して上等なトレイでも購入した方が良いのでしょうけれど、ついつい万年筆以外は安く済ませてしまいます。このトレイはダイソーで購入しましたが、いつもあるとは限らないので、見つけたときに確保するようにしています。予備としてあと3つありますので、万年筆が増えたとしてもしばらくはしのげそうです。

 →現在のデスク環境の写真

desk photo

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